コラム・エッセイ
再々 神無月(二)
随想 季節の中で 西﨑博史(周南文化協会会長)「神無月」は日本中の神様が出雲大社に集まります。神在祭をして神様をお迎えする出雲地方では「神在月」と呼んでいます。出雲大社では来年の気象や農作物のこと、縁結びについて話し合うと言われます。
懐かしい車両の一畑電車は出雲市駅から20分で出雲大社前駅を結びます。そこは神門通りに面していて出雲大社の参道へとつながります。正門の大鳥居近くの老舗旅館は、日本を代表するポップシンガー竹内まりやの実家。この町で彼女は育ちました。夏の甲子園で大活躍した大社高校は母校です。
満開の桜や 色づく山の紅葉を
この先いったい何度 見ることになるだろう
ひとつひとつ 人生の扉を開けては
感じるその重さ
代表曲の一つ「人生の扉」の一節。この歌を聴くと胸に迫るものがあります。「陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く 気がつけば五十路を 超えた私がいる」との歌詞から人生の折り返し点での感慨が読み取れます。60歳、70歳、80歳、90歳へと続く人生。不安を抱きながらも生きる価値を見いだす歌に勇気づけられます。
私の幼なじみが50歳代の誕生日に息子さんから竹内まりやのCDをプレゼントされてその優しさに涙ぐみました。「人生の扉」に共感したのです。いいお話だなと思いました。
「10年を詰め込んで、人生を照らし出す。あなたの心に届く18曲!」。10年ぶりのオリジナルアルバム〈Precious Days〉が今月23日に発売されます。タイトルは「かけがいのない日々」。70歳になる来年は4月から6月にかけて11年ぶりのアリーナツアーも決定しました。
芸術の秋。若手からシニアまで多くの人たちが文化活動をされています。10月から11月にかけてふだんの成果の発表が相次ぎます。プロ、アマチュアを問わず、舞台での熱演、作品展での力作が私たちを楽しませてくれます。日常の暮らしではいろんなことが起こります。仕事で、家庭で、自らの健康においても。皆さん、それを乗り越えて頑張ってきました。継続は力なり。表現もより深くなります。
かけがいのない日々。一日一日を大切に。齢を重ねると実感します。11月3日は「文化の日」。周南文化協会では文化功労賞、文化振興賞、文化奨励賞の4人、1団体を表彰します。受賞者の皆さんは長年精進されてきました。そのご努力に感謝します。文化が暮らしに根づいた時、街は洗練されて輝きを増します。
