2026年05月01日(金)

コラム・エッセイ

再々 睦月(一)

随想 季節の中で 西﨑博史(周南文化協会会長)

 大晦日の『NHK紅白歌合戦』で南こうせつの「神田川」とイルカの「なごり雪」を聴きながら、『ゆく年くる年』で東京・増上寺や奈良・長谷寺の参詣風景を見ながら年を越しました。懐かしい歌、懐かしい景色。無事に一年を過ごせたことに感謝しながら初春を祝いました。

 元日の新聞には俳句と短歌の選者の新春詠が掲載されました。新年をことほぐ作品に時代を映し出す選者の心境が読み取れます。

大岡も谷川もなし初山河  朝日新聞・長谷川櫂

眠りつつ寒さを越ゆる蛇のこと思へばこころ少し明るむ   読売新聞・栗木京子

 詩人で評論家の大岡信(2017年没)に続いて戦後日本を代表する詩人の谷川俊太郎も昨年11月13日、92歳で旅立ちました。元日の朝日新聞「折々のことば」に谷川の詩集『うつむく青年』の一編。

 平和
 それは花ではなく
 花を育てる土

 平和
 それは歌ではなく
 生きた唇

 令和7年は昭和元年から数えると昭和100年にあたります。大正15年12月25日、大正天皇が崩御、摂政皇太子裕仁親王が天皇の地位を受け継いで昭和に改元。元号は中国の古典『書経』の「百姓昭明、協和万邦」が出典とされます。昭和は64年1月8日で平成に、平成は31年5月1日で令和に改元されました。

 50歳を超える年代は昭和への思いが深いでしょう。終戦の年に生まれた人も今年80歳。「日本は敗戦の悲しみをひきずりながら、青春時代に突入し、昭和はジャパン・アズ・ナンバーワンの栄光とバブルの狂奔のなかで終焉の時を迎えた。私たちは何を得て、何を失ったのか?」と『文藝春秋』1月号は青春を体現した100人の記憶とともに振り返ります。産経新聞は昨年8月から毎週日曜日に「昭和『100年』あのとき私は‥」を連載、昨年10月6日は昭和25年を取り上げました。私と同じくこの年に生まれた歌手のイルカが名曲「なごり雪」との出合いを語っています。読者2,000人が選んだ昭和の名曲で第1位。「私の歌の原点は、やはり昭和の風景の中にあるのだと思います」。

 脱皮することから蛇は「復活や再生」を表します。混迷を深める世界に不安を抱きながらも巳年に希望を託します。

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