コラム・エッセイ
SLサミットできないですか?
翠流▼周南市の徳山動物園前に展示されている蒸気機関車D51(デゴイチ)395の整備作業が始まった。1億1,800万円をかけて来春には化粧直しを終え、1940年に製造され、岩徳線などを走っていたころの姿を取り戻す。
▼整備は鳥取県の後藤工業㈱というJR西日本のグループ会社が引き受けている。同社が整備を手掛けた蒸気機関車が津和野駅前にあると聞いたので見に行った。新山口駅と津和野駅を結ぶSLやまぐち号の終点、津和野駅のシンボルのD51194。1939年に製造され東北本線、信越本線、山陽本線、山口線も走ったという。きれいに塗装され、運転席に乗り込むタラップも取り付けられている。
▼下松市笠戸島の国民宿舎大城の駐車場にはD51592がある。1940年に同市の日立製作所笠戸工場で製造され、山陽本線を32年間走り続けたあと、この広場に展示されることになった。こちらもきれいに塗装され、運転席に入ることができる。下松市には市役所前に1907年に製造された下工弁慶号も展示されている。
▼この4台のほかにも県内だけでも数カ所に蒸気機関車が展示されているらしい。いずれもそれぞれの地域の繁栄を支えてきたゆかりの機関車。これらの機関車から地域の近代史も見えてくる。
▼1億円以上かけての修復。関係市町でSLサミットを開くとか、岩徳線や山陽本線の魅力を全国に発信するキャンペーンを展開するとか、活用方法はないものだろうか。
(延安弘行)
