2026年05月27日(水)

コラム・エッセイ

バスケットボール部の同窓会

晩期高齢者のたわごと 中村光子(周南市有楽町)

 うれしい葉書が舞い込んだ。舞い込むとは少しばかり大袈裟だが、高校時代のバスケットクラブの同窓会の案内状だ。コロナ蔓延もありで、久し振りの同窓会だ。

 当日、少しおめかしして会場に着いたら一番のりであった。こんな時に年齢を感じる。ロビーで皆を待った。あっそうそう、昨日、同級生の男子から電話があった。

 「足が痛くて、参加出来ない」と。そ、そのひとは、私の高校編、初恋のひと…だ。残念・無念である。

 やがて同窓生らしい人が三々五々とやって来た。見れば年恰好は私とあまり違わないようで、思わずほくそえんでしまった。重い腰を上げ、顔見知りの受付係に案内状を出したが、番号が見当たらないと言われた。私も一緒に目を皿にして探すが見当たらない。しばらくして「あっ、ありましたよ」と、カードを持ち上げにっこりと笑ってくれた。私のカードは、皆のカードとはずーと離れた所へぽつんと置いてあった。

 なぜ?と首を傾げていた所へ、一級後輩の、この会の会長がやって来た。安心して会場へ入り見渡せば、何人かの知り人はいたが、入り口近くのテーブルには、半袖Tシャツ・半ズボンの若者たちが大勢座っている。もっと驚いたのは私を含めて女性は3人だったことだ。

 飲みものや料理は会場の後に置いてあり自分で取りに行くのだ。面倒な事この上ない。年齢と共にアルコールに弱くなった私は、ちびりちびりと飲みながら、左隣のひとに勇気を出して話しかけたら「私は大学受験のため、2年生で部活をやめました」と言われた。返す言葉がなかったが、それもそのはず、中学時代とは練習量が違う。私は練習のきつさに尊敬している3年生の男子主将に、勇気を出して問うたものだ。

 「学校は勉強するために行くのですか?バスケットするために行くのですか?」

 「当たり前だろ、バスケットに決まっている」

 そ、そうなのかー、私は妙に納得したのだ。

 富田の片田舎から駅まで30分も歩き、もくもくと煙を吐く汽車に5分ばかり乗り、徳山駅から早足で高校をめざした。私が3年生になった時は2年生も入れての弱小チームだったが、それでも一生懸命練習した。バスケットが大好きだった。

 久し振りの同窓会、知っているひとは数人だったが楽しかった。名簿を見ると半袖の若者たちは47期卒業で、会場に来る前にバスケットボールの試合をしてから駆けつけたのだ…そうだ。

絵・杉川 茂

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