2026年07月15日(水)

コラム・エッセイ

(38)小玉スイカ

続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)

 7月27日は「スイカの日」であった。7月27日が、7(な)つの2(つ)7(な)と読めることから「夏の綱」となり、さらに、スイカの模様が綱のように見えることからスイカ生産者のグループが制定したとされている。

 かなり苦しい制定理由となっているような気もするが、スイカの模様が綱のように見えることに関しては何の異論もない。それどころか、そのことが、スイカの消費拡大につながるのであれば、大賛成である。

 そのスイカの縞(しま)模様については、もともと黒色であったものが、突然変異で生まれたとする説が一般的である。黒一色よりも縞模様がある方が、動物や鳥などに見つかりやすいため繁殖したという。

 気になる縞模様よりも、より問題となるのが、スイカの切り方であろう。確かめたことはないが、中心部が一番甘味があると言われているため、ネットには甘さが均等となる切り方がいろいろと紹介されている。

 ごく普通と思われる切り方は、スイカを縦に二等分したものを、さらに縦に切り分けていく方法である。そして、半月切りになったものを両手で持ち、そのまま豪快にかぶりつけば不公平も感じられない。

 最大の欠点は、あたり一面が汚れることであろう。キャンプや海水浴では良いかも知れないが、家の中となれば後始末が大変である。かっては、縁側に座り庭に向かって種を飛ばしながら食べていたのだが。

 さらに最近では、スイカが植えられている風景を見ることが少なくなった。サルなどの野獣の被害を防止するためには、周囲を柵で囲こむなどの対策が必要となり、普通に栽培することができなくなったのだろう。

 それでも、スイカは、夏の野菜(果実的野菜)の王様に違いない。熱中症警戒アラートの発表が続く中、水分を補給することができる貴重な野菜であるスイカは、「夏の綱」であり「命の綱」と言えるであろう。

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