2026年05月28日(木)

コラム・エッセイ

(番外)再から再々へ

続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)

 「再周南新百景」の旅が、終わった。平家の落人伝説が残る周南市須金の「清水観音堂」から始まった旅は、途中で何度も休憩や寄り道を繰り返しながら、「JR美祢線(2)」で無事ゴールにたどり着くことができた。

 そのほとんどの期間は新型コロナウイルスの影響を受けてきたが、今年の5月には感染症の位置づけが5類に移行された。そのことによって、4年の長きにわたって中止や自粛をしていた祭りなどの行事が再開された。

 振り返ってみると、海を渡る神輿と言われる周南市粭島の貴船神社の夏祭り、光市の島田人形浄瑠璃芝居、周南市の安田の糸あやつり人形芝居、周南市須々万の八朔祭、周南市富田の山崎八幡宮の秋祭りなどがあった。

 いずれの行事も、地域にとって欠くことができないほど貴重なものに違いない。中には、山口県の無形民俗文化財に指定されているものがあることから、4年ぶりにもかかわらず、無事に再開されたことに安堵した。

 その後も、祭りなどが開かれるようになっていたので楽しみにしていたところ、身内に不幸があったため参加することができなくなった。一般的には、四十九日法要までが忌中、12、3カ月間が喪中と言われている。

 明確な決まりがあるわけではないが、喪中は亡き人を偲ぶとともに別れの悲しさから立ち直るための期間であることから、その間は、神社への参拝を慎み、結婚式などの慶事への出席を控えるのが礼儀とされている。

 喪中の期間に入った11月25日の夜空では、満月に近い月が木星に驚くほど接近したところを見ることができた。さらに2日後には「ビーバームーン」と呼ばれる満月が見えるはずであったが、残念ながら雨になった。

 それでも、明け方には雨もあがり、西の空には満月「ビーバームーン」が姿を現した。朝月夜(あさづくよ)の風景は、いつ見ても心を打つ。そこには、終わりではなく、新たな旅立ちが秘められているような気がする。

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