コラム・エッセイ
「あなたは記者に向いていない」
周南漫歩◎本紙の「20年前の周南」には、20年前の出会いや思い出が詰まっていることが多い。8日に掲載された「日刊新下松が廃刊」でも、今では笑い飛ばせる思い出がよみがえった。
◎下松市にはもともと日刊新下松と夕刊周東という地元紙2紙があり、そこに1985年創刊の本紙が参入した。もともとの2紙と新しいタイプの地元紙たる本紙とはさまざまな摩擦があった。
◎だからなのか、筆者が本社に入社した96年、両紙の社長が「あなたは新聞記者には向いていないと思うよ。よく考えた方がいいよ」と口をそろえて話しかけてきた。筆者は入社間もないどころか記者稼業自体が初めてで、なぜか腹も立たずに聞き流していた。
◎あれから25年。両紙の社長ともすでに鬼籍に入った。記者に向かないはずの筆者が四半世紀も記者を続けている姿を、お二人はあの世からどう見ているだろう。下松市内をエリアにした地元紙が本紙だけになった今、お二人の「忠告」を超えた責任を感じざるを得ない。(山上)
