コラム・エッセイ
留学生の父、安らかに
周南漫歩◎別れは突然やってくる。外国人留学生たちから父と慕われた徳山大学の法人本部長、村瀬秀輝さんが59歳の若さで急逝されたのには驚いた。
◎村瀬さんは徳大に入った外国人留学生から温かく気さくな人柄の相談相手として親しまれた。8年前の下松市の笠戸島マリンイカダレース大会にベトナム人留学生チームが出場した時も、村瀬さんは留学生に参加者を呼びかけたり、イカダづくりなど物心両面で応援してくれた。
◎いま、SNS上には母国に帰った留学生たちが流ちょうな日本語で記した村瀬さんへの哀悼の言葉があふれている。葬儀に参列しようにも新型コロナウイルスのお陰で来日自体ができないのだ。
◎あるベトナムの人は「本日は先生の告別式ではなく他界の入学式。なんでそんなに急いで入学するのですか」と投稿。「そちら(天国)の天気はどうですか。先生が一人で旅をしていて寂しくて疲れる時は、気分転換で台湾に遊びに来て下さい」と書いた台湾の人もいる。
◎こんなに慕われた人がいたからこそ、留学生たちも異国で楽しい思い出を作れたのだろう。涙なしには読めない日本語の弔辞の数々は、きっと村瀬さんのもとに届いていると信じたい。(山上)
