コラム・エッセイ
喪中はがき
周南漫歩◎知人から届いた喪中はがきに「母が亡くなりましたため、新年のごあいさつは失礼させていただきますが、年賀状のないお正月はどうしても寂しさがつのります。皆様の年賀状はいつものようにお待ちしております」と書いてあり、温かい気持ちになった。
◎喪中はがきはこの1年、身内に不幸のあった人が「年賀のあいさつができなくて、申し訳ありません」の意味合いで出すもの。喪中はがきを送ってきた人に年賀状を送ることを控える人が多い。喪中の家庭にとってただでさえ身内を亡くして寂しい思いをしているのに、年賀状がほとんど来ないと一層さびしい気持ちになることは容易に想像できる。
◎そこで知人は一計を案じてこんな内容のはがきを出したのだろう。文頭も「喪中につき新年のごあいさつは失礼させていただきます」ではなく「新年のごあいさつに代えて」となっている。つまりこのはがきに「喪」の字は全くないのだ。
◎こんな喪中はがきも、新しい時代のスタイルとしていい傾向ではないだろうか。年賀状を近況の報告のツールと考えると、なおさらだ。
(山上)
