コラム・エッセイ
[歳末特別版]これからが出番
周南漫歩■これからが出番
◎久しぶりに周南冬のツリーまつりを取材した。どのブースに行っても「日刊新周南が取材にきたよ」と声をかけて下さる。年始の広告や新年企画の依頼でも温かい声をたくさんいただいた。1985年の創刊から30年を超えた。最初、紙名を知ってもらうことから始めて積み重ねたものは「これだったんだ」と思わずにいられなかった。
◎米国ではトランプ大統領の就任で混乱が続き、ヨーロッパは右翼勢力が台頭。中国、ロシアの動きも気になる。そんな不安を抱えた時代にこそ、市民の間に根づいた地域紙が果たせる役割があるはず。
◎広島県尾道市では来年2月、商工会議所の会頭が社長となって地域紙が創刊されるという。今年、還暦を迎えたが、これからが出番と感じている。
(延安)
■ペンの力
◎「あの記事でうちの店は助かりました」と感謝されたことが忘れられない。昨年12月27日に本紙がスクープした「ザ・モール周南 イズミに売却」の記事を読んだ下松市のザ・モール周南専門店街のテナントの経営者の言葉だ。
◎「あの時点でイズミへの移行がわかったから経営の方向性が早めに出せたんですよ。おかげでアルバイトやパートの雇用も間違いなくできました」とお礼を言われたのだ。
◎豪雨で下松市内の造成放棄地から土砂が市道に流出して民家や事業所に泥が押し寄せた問題も、記事を書くたびに防止対策が進んだ。
◎周南市の新南陽郵便局の集配業務が徳山局に統合されたと記事にしたら、その直後から新南陽局の旧集配業務は同局に拠点が戻ったそうで、配達員から「徳山局からはるばる和田や戸田など遠くにバイクで向かわなくてすむ」と感謝された。
◎新年も切実な声なき声に耳を傾け、紙面を通じて“形〟にするために頑張りたい。よいお年をお迎え下さい。
(山上)
■取材の心得をかみしめる
◎記者の間には<記者も歩けばネタに当たる>という教えがある。ことわざの<犬も歩けば棒に当たる>になぞらえた。「ネタは足で稼げ」という取材の原点を諭している。
◎取材は実は「無駄の積み重ね」だ。取材先に夜討ち朝掛けを重ねてもネタを取れず、手ぶらで帰ることも少なくない。<犬骨折って鷹のえじき>を実感する。
◎それにめげて<負け犬の遠ぼえ>で愚痴っているようでは前進はない。飛びきりのネタはそうそう見つからない。<犬一代に狸一匹>と割り切って突き進もう。
◎そう。来年は<猪突猛進>で。
(井藤)
