コラム・エッセイ
周南市議会の品位と名誉
周南漫歩◎山口県周南市の周南市議会の9月定例会の最終日のはずだった22日、本会議が福田健吾副議長がフェイスブック投稿した福田文治議員(参輝会)に関する記述をめぐって半日に渡って空転し、閉会が26日になった。空転は6月議会の議長選をめぐる7時間の空転に続くものだ。
◎始まりは正午すぎの教育福祉委員会の福田吏江子委員長(志高会)が中間報告を終えた直後の、前議長の青木義雄議員(参輝会)の議事進行発言。福田副議長のフェイスブック投稿に「ほかの議員を侮辱するととらえられる部分がある」と述べたが対応は「議長におまかせします」だった。
◎議事進行発言は議事進行上、すぐに取り上げなければならない事項を指摘するもので優先的に審議される。フェイスブックの記述は福川小の通学路問題に関するものだったが、福田委員長の中間報告に通学路問題は含まれていなかった。ところが土屋晴巳議長がこの発言を取り上げたことから迷走が始まった。
◎取り扱いについて議長が議会運営委員会(清水芳将委員長)に諮問し、議運はこの問題を話し合うため、議長に会派代表者会議の開催を要請した。関連した発言のテープ起こしも必要になった。
◎会派代表者会議には福田文治議員、福田健吾議員も出席し、フェイスブックの記述も配られた。福田健吾議員からは発言がなかったが、福田文治議員は記述について「情けない。副議長という立場なのにほかの同僚議員の活動に水をさすのがいいのか。議員として恥ずかしいでしょう」と訴えた。
◎ほかの会派代表からは「議員の名前は出ていないし、侮辱ということまでは感じない」という意見がある一方「個々の発言は自覚と節度を持ってやらなければならない」「議会として良識を持って対応することを申し合わせるべきだ」などの意見が出された。
◎最後は土屋議長が福田文治議員、福田健吾議員の仲介を申し出たがうまくゆかないまま会派代表者会議が終了し、議会運営委員会もこの日は結論を出せなかった。午後6時前になって議運で定例会の日程を延長することになり、本会議を開いて決定した。
◎6時間、藤井律子市長ら執行部は待ちぼうけ。ケーブルテレビの議会中継も中断したまま。この日は6時半から国体選手団の壮行会があって議長、市長、教育長が出席する予定だったこともあり、6時で打ち切られたが、壮行会がなければ夜中まで続いただろう。
◎通学路問題そのものを議論するのならまだわかるが、今回はフェイスブックの記述をめぐっての混乱だった。背景に何があるのか、30票のうち10票が名前を書かない白票だった議長選の後遺症なのか、いずれも福川地区を地盤とする福田文治議員、福田健吾議員のライバル意識なのか、明確なことはわからない。
◎議員や市長を対象にした周南市政治倫理条例の政治倫理基準の1項目には「市政の担い手として品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと」とある。品位を感じさせず、議会の名誉を傷つけたとしか思えない今回の騒動は、全議員が猛省すべきだろう。(延安)
