コラム・エッセイ
年末特別版 共感力
周南漫歩◎徳山駅前図書館に隣接する立体駐車場に車を停める。体のためにも階段を利用した方がよいと思いながら、自分を甘やかしてエレベーターを利用する。乗り込んで行き先階への到着まで数秒間。扉右のボタンの上にあるモニターを見ると、自分の薄くなった頭部がハッキリと映っている。
◎そのたびに「人が見たくないモノ、誰に断って勝手に映してんねん!」と心の中で関西弁の悪態をつく。防犯上の理由。分かる。しかし、普段目を背けている現実を突き付けられた時の悔しさ、いたたまれなさ、覚悟の足りなさ。未だ克服できないでいる。
◎同じ気持ちを抱く人は周南地域にたくさんいるのではないか。今の世の中、共感力が大事だ。エレベーターの管理者には、私を含めたそんな人の思いを汲み取り、薄くなった頭部をAIで修正するモニターを採用してもらいたい。
◎共感力を働かせると、自分が見たくないものは他人も見たくないという結論に行きつく。乗り合わせた人のためにも無修正を野放しにするのは良くない。
◎取材後の原稿の内容や書くスピードも「話を聞いた相手にどれだけ共感できるか」次第。そんなことがようやく分かりつつ、2024年を迎える。
(山根正)
