コラム・エッセイ
年末特別版 地域の喜怒哀楽を
周南漫歩◎今年8月で還暦を迎え、新周南新聞社に入社して28年になった。20代では秘書職や営業職で2回転職を経験していたただけに、30代でようやく「安住の地」に巡り合った実感を得たものだった。
◎忘れられないのは入社の面接に、たまたま趣味で制作した韓国一人旅の旅行記を持参したところ、中島社長や橋詰編集局長から「君はやわらかい文章を書くんだなあ」と評価をいただき、その場で採用が決まったことだ。旅行記なんて遊びで書いたものだが、それが記者職の採用の決め手になるとは「芸は身を助く」そのものだった。
◎さらに入社した3日後、ある国会議員から「僕の秘書になってくれませんか」と電話があった。「すみませんが一昨日に新周南に入社したんですよ」と答えるしかなかったが、もし少しでもタイミングがずれていたら、全く違った人生が待っていたかもしれない。
◎そんな人生の分岐点を経て迎えた還暦は感慨深いものがある。これからどんな人生が待っているのかは、本人にも誰にもわからない。しかし日は一日一日と過ぎていく。地域の喜怒哀楽を紙面に刻み続け、視点のしっかりした記事を書くことを、61歳を迎える年の目標にしたい。
(山上達也)
