コラム・エッセイ
平成最後のもやしラーメン
ちょこっと豆知識 立入塾平成30年も残りわずかとなりました。先日、今年の流行語が発表され、年の瀬の気ぜわしさを感じます。最近の流行語は発表されて初めて耳にするものがあり、今回も知らなかった言葉が選ばれていました。
誰もが口ずさむ国民的ヒット曲が少なくなったように、我々の生活に多様性が生じているためだと思われます。特に世代間の差を大きく感じます。昭和の小学生は演歌のヒット曲を大声で歌いながら皆で学校から帰ったものです。
県西部の街に昭和から続く中華料理の店があります。幹線道路沿いにあり、10人ほどが座れるカウンターと5、6席のテーブル、笑顔でビールジョッキを持つ水着の女性のポスターが張られた壁は油汚れで黒ずんでいる、昔ながらの店です。しかし、うまい、安い、量が多いの三拍子がそろっていて、近くのファミレスやファストフード店よりも人気の店でした。
30年以上その店に足を運んでいます。周南市から少し距離があるので、数か月に1度、何かの用事を作っては立ち寄るようにしていました。1度、定休日に当たって、とても残念な思いをしました。それ以来、店を訪ねるのは火曜日を絶対に避けています。
先月の金曜日、2か月ぶりに県西部で用事があり、昼食はその店と決めていました。用事は早めに終わり、12時前に店に到着できたのですが、駐車場にいつもは止まっている車が1台もありません。「少し早過ぎた?それとも定休日が変わった?」と思いながら、車をから出て店に近づくと、ドアに「閉店しました」の張り紙が。9月に混雑した店の中で酢豚定食を食べたばかりだったので、にわかには信じられませんでした。
「平成が終わることが一区切りだったのか?昭和からずっとカウンターの中で大きな中華鍋を振っていたマスターは高齢だったが、一体何歳だったのだろう?最後にもやしラーメンをもう1度たべときゃよかった」などと呆然としながらその日は昼食を取らずに帰宅しました。
今年の本当の流行語は「平成最後の○○」だったとよく耳にします。「平成最後のもやしラーメン」。心残りです。
協力:立入塾 周南市開作北819-7 TEL.0834-25-4553
