コラム・エッセイ
数学の面白さ
ちょこっと豆知識 立入塾夏休みの直前、高2のY君から衝撃の告白が。「僕、文系に進学します。」中1の時から知っているY君は、数学が得意で、本人も数学だけは他の人には負けないって気持ちをいつも前面に出していました。
彼からの言葉は意外過ぎるものでした。「えっ?」と理由を尋ねようとする私を遮るように「経済学部に行きます。経済がやりたいです。」と彼は矢継ぎ早に答えを口にしました。私は「文系に進学を希望するのは、数学が苦手だからと言う人も少なくない。しかし、経済を学ぶのならば数学は絶対に必要。良い選択だと思う。特に統計と微積は必須。」と、彼に説明を始めました。
統計学は物事の全体を把握するためのツールです。かつての数学では統計はおまけ程度の扱いでしたが、最近はその重要性から多くの時間が取られています。少ないデータからより正確な全体像を把握し、統計学によって得られた全体像がいかに正確かを表す検定方法。これらには確率の知識や高度な計算が必要となってきます。
私が高3の時のことでした。黒板いっぱいに書きなぐった微分方程式の数式の説明を終えた先生は、教室に漂う全く理解できないと言った空気を読むなり、黒板を埋め尽くした数式を一気に消し、適当な曲線を前衛画家のように描き始めました。そして振り返り「この曲線も数式で表すことが出来ます。こんなにワクワクすることってないでしょう。」と。
しかし、私は微分方程式を理解したいと言う気持ちにはなれませんでした。数年後出会った数学の本に、「横軸Xに年代を取り、縦軸Yはその年の数値(例えば出生数)を取りグラフを描きます。そのグラフがデタラメのような曲線でも数式化することが出来るので、求めた数式のXに10年後の数字を入れれば10年後の数値を計算することが出来ます。いわば数学は未来予想の道具なのです。」とありました。数学の本当の楽しさに気づいた瞬間でした。などと、力説している私にY君は「化学が嫌いなだけです。」と冷静に付け加えました。
協力:立入塾 周南市開作北819-7 TEL.0834-25-4553
