コラム・エッセイ
月まで歩いてみた
ちょこっと豆知識 立入塾「月まで歩いてみた。」と言う動画を見ました。川沿いの長閑な山間部をのんびりと歩く動画は30分程度のもので、近くにある道の駅や、そこへたどり着くための電車とバスの乗り継ぎ方も紹介されていました。
爽やかな五月晴れの景色で「月」と言う言葉をすっかりと忘れてしまいます。浜松市の天竜川沿を走る国道152号から県道360号へと折れる箇所に立つ標識には「月 3km」とあり、最近はこの標識目当てに多くの人が訪ねて来るようです。
標識の先には文字通り「月集落」があります。近ければ標識だけでも見てみたいものですが、さすがにそのためだけに静岡まで行くのは少し厳しそうです。
見島は萩市沖の日本海に浮かぶ離島で、最近は見島牛が有名です。などと言う説明は不要でしょう。島へはフェリーで2時間程かかり、訪ねるには少々ハードルが高いのですが、島にあるジーコンボ古墳群を一度見てみたいという憧れが十代の頃から続いています。
数年前仕事で見島へ行ったと言う友人から、仕事は問題なく終わったものの、海が時化て2日間も島から戻れなかったと、うんざりした顔で島の感想を聞かされた時は、古墳への気持ちはさすがに薄れてしまいました。
先日萩の道の駅で、直木賞作品の舞台となった見島と作品に関する作者自身による講演会開催とのチラシを見つけました。残念ながら講演会はすでに終わっており、本屋でその作品を手にしました。理学博士(惑星物理学)でもある伊予原新は、短編集「藍を紡ぐ海」で今年直木賞を受賞しました。その中の「夢化けの島」の舞台が見島です。
ただし古墳は出てきません。
富山大学理学部の助教でもあった氏の作品は、話も面白いのですが、科学の専門用語が解りやすくちりばめられていて、理系の方に特にお勧めです。そして氏の代表作の一つである「月まで三キロ」は、疲れた果てた中年男が、たまたま乗ったタクシーの運転手に月まで行きましょうと誘われ、救われる話です。まさに先日見た動画のように。
協力:立入塾 周南市開作北819-7 TEL.0834-25-4553
