コラム・エッセイ
No.08 8月23日(日)③
〜ベトナム一人旅の記録〜 医療と福祉の国際協力の原点を求めて 記者・NPO国際ボランティアIMAYA理事 山上達也1時間55分遅れてハノイに到着
フエ近郊のフバイ国際空港から首都のハノイ国際空港に向かうベトナム航空1544便は、定刻の午後6時30分になっても搭乗案内が流れない。本来のハノイ着は午後7時50分だが、無連絡でホテル到着が遅れると最悪の場合、無断キャンセルの「ノーショー」扱いになる。しかしそれは絶対に避けたい。
ハノイでは日系のスーパーホテルハノイを予約しているが、これが幸いだった。日本語で事情が説明できる。
スーパーホテルハノイに電話すると「もしもし」ときれいな日本語を話す女性が出た。ほっとした。フライトの遅れを日本語で説明すると「わかりました。大丈夫ですよ。今夜のハノイは雨です。気をつけてお越しくださいね」と親切に応答してもらった。こんな時、日系ホテルは日本人には心強いものだと思った。
ベトナム航空1544便は1時間45分遅れて午後8時15分にフバイを出発。1時間55分遅れて9時45分にハノイに到着した。機内は満席だった。
“運賃交渉型タクシー”につい乗車
夜のハノイ空港の国内線ターミナルはタクシー乗り場に車が少なく、日本人を狙う客引きさえいない。
すると筆者と目の合ったドライバーが「ハノイの中心まで50万ドン(3,000円)でいいよ」と畳みかけてきた。複数の旅行ガイドブックにはハノイ空港から中心街までのタクシー代は30万ドンから45万ドン(1,800円〜2,700円)が相場と出ていて「メーターのない“運賃交渉型タクシー”は避けるべきだ」と忠告している。
筆者が「うーん」と考え込むふりをするとドライバーは「この雨だ」と笑う。確かに土砂降りだ。仕方ない。日本円で最大でも1,200円の違いだし、夜遅くてタクシーも簡単につかまらないのだから、この車に乗ろうと決めた。
タクシーがホテルの前に着き、筆者が財布から10万ドン、20万ドン…と札を数えていると、ドライバーは「もういい」という仕草をする。いやいやよくない。筆者はきっちりと50万ドンを渡して握手を求めると、ドライバーははにかむような笑顔で喜んでいた。
日系「スーパーホテル」で日本語に癒される
スーパーホテルハノイは今年3月にグランドオープンしたばかりの新築のホテルだ。地上15階、地下3階で、客室は198室。ベトナムのホテルでは珍しい日本式の大浴場がある。周囲は日系企業や外資系企業が集中し、ベトナムのIT企業が軒を連ねる「ハノイのシリコンバレー」とも呼ばれている。したがって治安はいい。
フロントでは女性スタッフが日本語で筆者を温かく迎えた。室内に入ると家一軒分ぐらいはある広い部屋にびっくり。一人で泊まるのはもったいない。
ここでようやく夕食を食べ損ねていたことに気づいたが、日本から持参した非常食に救われた。下松市の外国人向け日本語教室「日本語で話そう」を取材した際、参加者や記者に配布された非常食を持参していたのだ。
湯を入れて15分、おいしい「わかめご飯」と「白がゆ」にありつけた。異国の地で一人で味わう非常食も、なかなかのものだった。
ハノイ空港から乗車したタクシーの車内
宿泊したスーパーホテルハノイ
