コラム・エッセイ
一回限りの奇襲
随想 猫の目 吉原 雍《4月4日》
「シリアの反政府派の街が空爆され、子どもを含む数十人の死者と数百人の負傷者が出た」
というニュースの後に、皮膚が焼けただれた子どもたちの姿が映し出された。
ほどなくアメリカのトランプ大統領が「シリアのアサド大統領がサリンをまいた」と発言して大騒ぎになった。
アサド氏は「サリンなど無関係」と否定したが、米英仏が国連安保理の緊急開催を要求し、ロシアが開催を拒否。
と、ここまできて僕も事態の深刻さに気がついた!!情報を読むのは難しいね。
《間違い情報》
以前、アメリカのブッシュ大統領が「イラクは大量破壊兵器を持っている」と言って開戦し、一国を崩壊させた。
日本の首相はあの時、開戦と同時に「アメリカに大賛成」したけど、大量破壊兵器は結局、どこにもなかったね。
情報を「正しく使う」のはもっと難しいという教訓だ。
《サリン》
ところでサリンと言えば思い出す。1995年3月、オウム真理教が製造し、東京の地下鉄にまいた事件!!
5駅を狙った同時多発テロで、死者13人、重軽傷者6,000人の大惨事になった。犯行の動機は今も不明。
事件は次第に風化してきたが、当時の被害者やご家族の心身の痛みは、22年たった今も消えない。
今回のサリン情報が正しければ、悪魔のサリンを戦争で使うなど、シリア政府は狂っている!!
《そもそもシリアは》
サリン保有がバレて、2013年、国連から破棄を命令され、今も継続中のはずだ。
今回の情報が正しければ、その破棄命令も無視し、「国連・生物・化学兵器禁止条約」も踏みにじった、第一級犯罪だ。
現アサド大統領はロシアを後ろ盾にして17年の長期独裁政権だが、最近の七年は弱体化し、内戦が絶えなかった。
《4月6日》
突然、トランプさんが宣言した。
「奴らは越えてはならぬ一線を越えた。米国の安全にとって重大な危機ゆえ、今回限りで攻撃する」
地中海の駆逐艦からミサイル59発がシリア国内のサリン拠点に撃ち込まれ、目標を破壊した。
イラクの時と同じ、国連の承諾なしの単独攻撃だが、サリン情報が本物なら「やむなし」♪
《余談だが》
発射1時間後にシリア国内の目標に着弾したのは約半数とか。残りはどこへ落ちたの?
トランプさんは習近平さんと晩さん会の最中に攻撃に踏み切ったため、中国へのけん制か、北朝鮮に対する圧力かと、うわさしきり。(笑)
《最後に三匹の猫》
14日(金)から「萩焼・ガラス・うつわ三人展」🎶
(ギャラリー三匹の猫)
