コラム・エッセイ
憲法記念日に思った♪
随想 猫の目 吉原 雍《メキシコのピストル》
40数年前、僕はメキシコの古都、グアナファートの二軒のお宅にホームステイさせてもらったことがある。
1軒目は一人暮らしの年配の未亡人、セニョリータ・ナントカさんの家だった。
ある日、彼女は小型のピストルを磨きながら「不用心だから持ってるのよ、タスクが悪い奴ならパン‼」と笑った。
しばらくして引っ越した2軒目のご主人は弁護士兼大学教授、裕福な5人家族の家だった。
22口径のコルトを2丁(1丁は居間、1丁は愛車に)ごく自然に持っていて、ある日「1丁貸してあげるよ」とサラリと言った。
1年たって僕が日本に帰る時「おみやげにあげる」と言うので「いらない」と断ったら「え、なぜ?」と笑った。
時効だから言うけど(笑)。僕はそのコルトと弾丸を尻ポケットにつっ込んで山奥に行き、パン、パン‼撃ったものだった、かなりしばしば。(笑)
メキシコの修正憲法を知ったのはそのころ。「修正憲法〇条。国民は護身用にピストルを持つことができる」
ピストルは恐らく最初は禁止されたが、年月を経て不都合が生じて、憲法修正に至ったのだろうか。
余談だが、メキシコ人は昔から領土争い、独立戦争、革命などに挑戦する血気盛んな民族。
そんなDNAのせいか、僕がいたころも強盗、バクチ、色恋などのピストル事件が多かったよ。(笑)
《憲法改正》
そんなことを思い出したのは、憲法記念日の安倍首相発言がきっかけ。
「憲法改正の機は熟した。2020年の東京オリンピックまでに次の2点を改正、施行したい。
一つ。9条に新しく第3項を設け、『自衛隊の存在明記』。
二つ。26条に新しく『大学まで教育費無償』と追加」。
関係筋への根回しナシで首相が独断発表したとは思わないが、少なくとも2点の改正を明示、施行もオリンピックまでにと言い切って、心ウキウキした顔つきで発表したのだ‼
その気になれば何でもすぐ多数決で決められる…衣の下に隠した見せ玉が顔を出したのか。本当の狙いはまだ隠しているのか。
確かにいま世界は混とんとしている。フランス、韓国の大統領選挙、北朝鮮の核・ミサイル開発のゆくえなど、日本の対応も難しい。
だが巷には、まず国会は大阪森友学園、共謀罪、などの審議を着実に一歩々々やってほしい。憲法はもっと先で良い、という声も多い。
《さて三匹の猫は》
5月12日から「中村幸枝油彩絵展・移ろいの中で」開催♪
(ギャラリー三匹の猫)
