2026年05月28日(木)

コラム・エッセイ

何でもありの時代

随想 猫の目 吉原 雍

 《ゴーン氏逮捕》

 昨年11月夕方、日産自動車会長のゴーン氏が突然、東京で逮捕された。

 テレビに速報が流れた時、一瞬、僕は目を疑った。まさか、ウソだろ…。

 というのも、ゴーン氏みたいに日仏にまたがる国際的な有名経営者が、突然逮捕されるようなことはないと思っていたから。例えば逮捕の前に、それなりのうわさや情報が流れて、場合によっては政府筋も動いたりするのではとか。

 《スパイ映画みたいな逮捕劇》

 だが報道によれば、彼は個人ジェットで羽田(成田?)空港に着いたとたん、待ち受けた東京地検に逮捕、連行された。

 ひと足先に到着した米国籍の、もう1人の代表取締役も、空港からホテルに向かう高速道路でストップされ、待ち受けた東京地検に逮捕、連行された。恐らく2人とも闇から棒の逮捕で、言葉は通じない、弁護士は呼んでくれないなど、びっくり仰天したに違いない。

 まるでスパイ映画みたいで、思わず僕は46年前の金大中拉致事件を思い出したくらいだ。これくらい「隠密、抜き打ち、スピーディ、2人同時」に捕まえないと「逃げられる」ということだったのだろうか?

 《何をしたのか》

 ゴーン氏の容疑は「金融商品取引法違反と特別背任罪」で、検察の言う通りなら合計100億円、こっそり自分のポッポに入れた罪だ。

 20年前、倒産寸前の日産を救いにフランスから来て、見事大成功した白馬の騎士♪

 「もし倒産していたら数兆円の損失。それを救ったのはオレ様だ。100億円くらい貰っても当たり前だ」

 並みの男ならそう思いそうだが、非凡なゴーンだけはそうならないと、僕は外野席で見ていた。だが時は過ぎ、経営の神様もカネの亡者になり下がったのだろうか。

 《ゴーンVS検察・日産》

 それにしてもこの事件は「日産幹部がゴーンの秘密を検察に密告し、検察も乗って、司法取引した」から日の目を見た。社会倫理として内部告発はアッパレ🎵相手が誰でも不正があったら追及するのが健全な社会人の努め。

 だが現実は「内部告発は恩知らずで自分だけ罪のがれの卑怯者」などの非難がつきまとって悩ましそう。

 《トランプ、森友・加計、東京オリンピック》

 ゴーン氏みたいなリーダーまでがおかしくなったのは、トランプさんの「何でもあり」政治の影響ではという気がする。日本の政治でも森友・加計問題を多数決と人のうわさも75日で踏みにじったり、東京オリンピック招致にカネ疑惑が浮上したり。(苦笑)

(ギャラリー三匹の猫)

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