2026年04月13日(月)

トップインタビュー

日本酒の伝道師

山本屋代表取締役 山本忠明さん(42)

PROFILE

やまもと・ただあき 1977年周南市生まれ。

創業は江戸時代末期とうかがっています。
 初代から数えて私で7代目になり、創業以来この政所で商売をしています。初代と2代目は漆器を販売、3代目が醬油の醸造を営み5代目の祖父が若い時まで続いていましたが火事や戦争で途絶えました。祖父が終戦で海外から帰国して日用品の販売を始め、その流れで食品と酒類も扱うようになったのが今の業態の始まりです。
入社されたのはいつですか。
 2001年です。父が亡くなった2003年に代表取締役に就きました。当時はギフト品の取り扱いに力を入れていて、酒類はそれまで関心が薄かったので店を引き継いで一から勉強しました。色々と知識を得ていくうちに、特に日本酒の香味の奥深さ、伝統文化としての価値に魅せられました。
先日の徳山駅前図書館での利き酒講座を拝聴しました。まるで日本酒の伝道師のようでした。
 好きが高じて、利き酒師、日本酒学講師、国際利き酒師の資格を取りました。全国に酒学講師の仲間がいて各地で講習会を開いていることに感化され、自分にも日本酒の魅力を伝える役目があると思いました。講座に参加された方がより一層、日本酒について興味もって楽しんでいただけたらと思います。
国際利き酒師の資格もお持ちです。
 試験は英語で出題されますが、アメリカ留学の経験が役に立ちました。インバウンドで訪れる外国人観光客にも、日本酒の魅力や日本の食文化を発信できればうれしいです。
利き酒師、日本酒学講師としての活動はお店の売上にも貢献しますね。
 もちろんそうですが、全体的にアルコール離れが進んでいる現状では、当店だけでなく他の酒屋さんの売上にもつながればとも思っています。日本酒は保存方法や飲むときの温度しだいで更においしく味わえることなど、個人だけでなくお酒を出すお店にも知ってもらい、周南市全体がよりお酒を楽しめる町になればうれしいです。中島屋酒造場、はつもみぢ、山縣本店と、酒蔵さんも3つありますしね。
実際のお酒の売上はいかがですか。
 日本酒とワインを主に取り扱っていますが、ありがたいことに少しずつ伸びています。「お客様に必要とされる店」をモットーに、お酒の楽しさを伝え、お酒を通して人生が少しでも豊かになるお手伝いができるよう、日々努めています。
具体的にどのようなことに取り組まれていますか。
 月並みですが、当店のイベントルームや新南陽の飲食店でワインの会や日本酒の会を毎月開催しています。テーマを決めて、春なら日本酒のしぼりたて新酒の会、年末ならワインヌーボーの会、スパークリングに特化した会などを開いて魅力を伝えています。他の酒屋さんも同様の催しをされているので、そういうものに気軽に参加してほしいですね。
お客さんに直にお酒の楽しみ方を提供できるのは酒屋ならではですね。
 酒類の販売免許が緩和され、町の酒屋が少なくなりました。単にお酒というだけではなかなか売れない時代なので、プラスアルファでおいしい飲み方や相性のよい食事などもこちらからご提案させていただけたらと思います。まずはぜひ、地元の酒蔵のお酒を手に取って楽しんでほしいですね。
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