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経済 : 下松市のニュース
【山口県】14億円で新工場“100年企業”へ進化 下松市の清和工業・三晃特殊金属の社屋買収
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記者会見に臨む井川会長(左)と浜田社長
下松工場、勝間工場を統合
山口県下松市葉山2丁目の工業・物流団地、周南工流シティにある輸送機器製造業、清和工業(浜田匠社長)が、既存の西豊井の下松工場と周南市中村の勝間工場を売却し同団地内に新設する「第2工場」に統合する。8月30日には同社と市との工場施設協定締結式を市役所で開いた。今後5年間で15人ていどの新規雇用を見込む。
清和工業は1967年、のちに市長や市議会議長を務めた故井川成正氏が創業した。日立製作所笠戸事業所の協力企業30社で構成する日立笠戸協同組合(弘中善昭会長)に加盟し、本社に併設する葉山工場でステンレス加工▽下松工場で鉄鋼加工▽勝間工場でアルミニウム加工を手がける一方、半導体製造装置の部品も生産する。
従業員は119人、資本金は7千万円、年間売上高は18億8千万円。主要取引先は日立製作所、日立ハイテク、日本車両製造、近畿車両など。
もともと半導体の世界的な需要増大に備えて工場の拡張を計画していたが、同団地内の三晃特殊金属工業下松工場が業務内容の変化でコンパクトな建物に移転を求めていることがわかり、清和工業の下松工場と入れ替わる形で三晃特殊金属工業下松工場を買収して「第2工場」にすることになった。
第2工場は鉄骨平屋1万811平方メートル。投資額は約14億4千万円で、うち8千万円は最新鋭のファイバーレーザー複合機の導入に伴う国の補助金。現在の葉山工場を「第1工場」として部品加工業務を集約し、第2工場では仕上げや検査など組み立て作業を一体化する。これによって施設の老朽化やスペース不足、業務力の分散の改善を図る。
11月ごろには本社機能を第2工場に移転し、来年3月ごろの操業開始を見込む。第2工場の新設と既存の2工場の売却により第1工場と第2工場の合計の床面積は1万2,118平方メートルになり、現在の5,693平方メートルから倍増する。
協定締結式で浜田社長(55)は「コスト低減、効率向上で生産力アップを図り、100年企業へ進化を続け、ものづくりのまちの一員として地域貢献を続けたい」とあいさつ。国井益雄市長は「本市産業をけん引し、さらなる飛躍を心強く期待している」と述べ、県商工労働部の縄田浩之企業立地統括監の立ち会いで調印した。
調印後、清和工業の会長で故井川氏の長女の井川明美さん(66)は「私にとって父が亡くなってからの方が、父と相談する機会が増えた気がします。父が生きていたらきっと業務の拡大を喜ぶでしょう。これからも常に進化を続ける姿勢を貫きます」と話していた。
同市では今年になって世界的な半導体の特需に伴う工場の新増設が相次いでおり、同社が4社目になる。いずれも日立笠戸協同組合に加盟している。
