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経済 : 周南市のニュース
【周南市】ピピ510の経営者交代 コミュニティ施設は閉鎖
経済周南市徳山商店連合が売却
山口県周南市糀町の大型高層立体駐車場「ピピ510」を所有、運営していた徳山商店連合協同組合(藤村哲一代表理事)が、8月にピピ510を同市内の民間事業者に売却した。10月以後も駐車場の運営は継続するが、1階のコミュニティ施設は閉鎖される。1990年に市中心部の商店街が結成した同組合が建設した施設だったが、徳山駅前再開発が進む中、商店街の変化を印象づける出来事となった。
ピピ510は1階がL、S、Mホールのあるコミュニティ施設▽2階から6階までが駐車場で、駐車台数は510台。商店街の駐車場不足が問題になる中、市から8億1,500万円の補助を受け、高度化資金18億5,500万円も借り入れて、総額31億5,800万円をかけて建設した。
開業当初は順調で、当時の日刊新周南の記事によると、日曜、祭日には4回転と2千台以上の利用があり、コミュニティ施設も週末は予約で埋まるという状態だった。
しかし、郊外型の大型店が旧新南陽市や下松市に進出し、逆に徳山駅周辺のにぎわいを支えていたトポス、ニチイなどが撤退して、商店街の衰退とともに利用者も減少した。この2年間はコロナ禍が加わり、高度化資金の返済のめどが立たなくなっていた。
売却によって高度化資金の元利金の残金を償還し、同組合は事務所をピピ510から銀座商店街の事務局がある糀町会館に移して残る債務の処理を進める。
この32年間、徳山商店街と盛衰を同じくしてきた駐車場。1階のコミュニティ施設では、徳山商工会議所などが
主催する産官学の交流会「周南パラボラ会」の会場になり、商店街で開かれる講演会などイベントの会場や、商店などの催し物会場としても利用されてきた。
徳山商店連合協同組合も駐車場の運営だけでなく、青年部を中心に歳末大売り出しを開くなどして商店街を盛り上げてきた。
同組合の役員は「残念です。再開発が進行したら駐車場は足らなくなる。人の流れが変わり好転すると思っていた」「再開発がもう2年早ければ」と話す。駐車場は10月から新しい所有者が運営し、組合は“退場”するが、商店街再生の兆しがある中で、この32年のあゆみが新しい動きにつながると期待したい。(延安弘行)
