2026年04月16日(木)

ニュース

地域 : 下松市のニュース

【山口県下松市】1500年の眠りから覚めて… 西日本有数の埴輪群出土

  • 説明する玉川教育長

天王森古墳から出土した大刀型埴輪

天王森古墳・8月10日から一般公開

 山口県下松市桜町の市指定史跡「天王森古墳」周辺から原形をとどめた埴輪が多数出土した。大刀(たち)や盾などの武器や、武具、家、人物をかたどった「形象埴輪」と呼ばれるもので、約1,500年前の姿をとどめた埴輪が一度に多く出土するのは珍しく、西日本有数の形象埴輪群。とくに大刀形埴輪の全形復元は中国、四国、九州では初めてで、考古学をキーワードにしたシティプロモーションの展開が期待される。(山上達也)

桜町の宅地造成地から埴輪20体出土

 これは市教委が21日、ほしらんどくだまつで報道機関と市議向けの説明会を開いて明らかにした。説明会では国井益雄市長があいさつし、玉川良雄教育長が出土の経緯や概要を説明した。

 天王森古墳は古墳時代の6世紀前半に築造されたと見られる全長45メートルの前方後円墳。かつてこの一帯を治めた都怒国(つぬのくに)の首長の墓と考えられる。周辺は戦後、東洋鋼鈑が「天王台社宅」として開発し従業員用のアパートが建ち並んでいたが、老朽化に伴って数年前に解体。同社から用地を買収した積水ハウスが85区画の住宅団地「コモンステージ桜町」の造成工事を来年7月の完成を目指して進めている。

 市教委は一昨年12月から昨年3月にかけてこの工事に立ち会ったが、その際に古墳の約10メートル南の濠(ほり)があった場所から巫女(みこ)や力士、盾、家をかたどった埴輪が20体以上見つかった。

 大半が長く土の中に埋まっていたため状態は良好という。

天然の良港背景に王権と深いつながり

 市教委が復元第1弾として県埋蔵文化財センターと復元させた大刀形埴輪は全長1.2メートルで、刀をさやに入れた状態が表れている。継体天皇の墓と推測される大阪府高槻市の今城塚古墳から出土した埴輪と細部まで似ていることに、市教委の担当者は「天王森古墳の被葬者が当時の王権に埴輪づくりの職人を派遣してもらえるほどの有力者だったのだろう」と分析している。

 これらの出土品は8月10日(水)から9月29日(木)までスターピアくだまつ1階ハート・フロアーで一般公開される。9月3日(土)午後2時半からこの古墳の調査に携わった高橋克寿花園大教授による記念講演会「周防の大豪族降臨〜天王森古墳出土埴輪の輝き」が開かれる。

 国井市長は「当時から下松は天然の良港を背景に、王権と深いつながりがあったのではないか。市民の皆さんには埴輪を見てふるさと下松にさらなる愛着を感じてほしい」と期待。一昨年の市議会一般質問でこのことを初めて取り上げた金藤哲夫市議会議長は「ふるさと下松の誇るべき宝物が、私たちの目の前で1500年の眠りから覚めた」と感慨深く話していた。

 天王森古墳は積水ハウスの所有地のため立ち入りはできない。同団地の完成後、同社から市に寄贈される。

 9月3日の講演会は無料。定員300人で先着順。申し込み、問い合わせは市教委生涯学習振興課(0833-45-1870、FAX0833-45-1865)へ。

今日の紙面
出光興産

出光興産徳山事業所は、エネルギーと素材の安定供給を通じて産業や暮らしを支えています。環境負荷低減や安全操業に取り組み、地域とともに持続可能な社会の実現に貢献していきます。

ピアレックス

遺品整理でお困りではないですか?県内出張見積は無料!不動産売却や空き家じまい(解体)もお気軽にお問い合わせください。

東ソー

東ソーが生み出す多種多様な製品は、社会インフラや耐久消費財など人々の生活に役立つさまざまな最終製品に使われています。総合化学メーカーだからこそできる、化学の革新を通して持続可能な社会に貢献していきます。

株式会社トクヤマ

トクヤマは、電子材料・ライフサイエンス・環境事業・化成品・セメントの各分野で、もっと幸せな未来をつくる価値創造型企業です。