2026年04月20日(月)

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【周南市】「戦争はいや、平和がほしい」 下松市のウクライナ人、ニーナさん

  • 古谷晃一さん(左)とニーナさん

  • 卓話のお礼を述べる津田会長(右)

徳山セントラルロータリークラブ例会
日本語で卓話、ロシア侵攻の非条理つく

 山口県下松市に母国の平和を願いながら暮らすウクライナ人女性がいる。女性は日本人の夫と2人の子どもに加え、避難してきた実母と5人で暮らしている様子と母国への切なる思いを、1月30日に周南市築港町のホテルサンルート徳山で開かれた徳山セントラルロータリークラブ(津田廣文会長、23人)の例会の卓話で話した。(山上達也)

ウクライナの名門大で日本語と文学学ぶ

 女性は古谷(ふるや)ニーナさん(28)。首都のキーウ出身で、ポーランドに国境を接するリヴィウ州のリヴィウ国立大学で日本語を学びながら日本文学を専攻した。同大学はウクライナで最古の大学といわれる名門。在学中に山口大学教育学部に留学し、同農学部在学中の古谷晃一さん(28)と出会って結婚した。

 結婚後は長門市内に住んで、市役所の臨時職員として確定申告の業務を担当したり、農林水産課に在籍した。

 現在はリコージャパン㈱周南営業所に勤務する晃一さんと下松市内で暮らし、3歳の長女、0歳の長男に恵まれた。日本語は完ぺきで、流ちょうに話す。

母を下松に呼び寄せ、弟は戦争で負傷

 そんなニーナさんにとって、昨年2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻は驚き以外の何物でもなかった。キーウに住む母(47)と電話やSNSの通信アプリで毎日連絡を取り合い、日本に避難するように説得。母は命からがら出国して昨年夏に日本にたどり着き、ニーナさん一家と下松で暮らし始めた。

 しかし軍人の弟は前線を離れられず、ロシア軍の砲撃で左腕がまひする重傷を負い、今もリハビリテーションに励む毎日という。父も近く来日し、ニーナさん一家と暮らす予定になっている。

 さらにロシアの不法占拠が続くクリミア半島にも親族がおり、消息を心配している。

ウクライナ人とロシア人は「違う民族」

 この日の例会にニーナさんは晃一さんと一緒に出席。テーマは「もっと知ってほしいウクライナの話」。卓話の前半ではウクライナの歴史や自然をパワーポイントで映写しながら紹介し、後半はウクライナの独立の必然性を訴える内容が占めた。

 それによるとウクライナ人はスラブ民族であるのに対し、ロシア人はモンゴル民族やフィンランド・ハンガリー系の民族で、そもそもロシア人がウクライナ人に対して「同じ民族」というのは誤りであること。ソビエト連邦時代のウクライナ支配は単に強要されたもので、ウクライナは歴史的にも誇り高き独立国であって、ロシアの支配を受け入れる理由や必然性はどこにもないことを紹介した。

 さらに「この戦争を早く終わらせたい。ロシアとの国境にウクライナへの侵略を二度と許さない大きな壁を建設し、ロシアに負けない強いウクライナの軍隊を持たせたい」と強調した。

「日本は平和、ミサイル心配しなくていい」

 下松で暮らしている印象は「近くのスーパーで生活に必要なものは何でも手に入るし、不便は全然ない」と話し「日本は平和。ウクライナのようにミサイルがいつ飛んでくるかを心配する必要もない。ウクライナも早く日本のような平和を取り戻してほしい」と願いを込めていた。

 津田会長は「スピーチの一言一言に感銘を受けた。ロータリーを挙げてウクライナの平和に向けた取り組みを支援したい気持ちになった。これからも共に頑張りましょう」と励ましていた。

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