2026年06月08日(月)

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【周南市】「回天」や徳山空襲を継承 5月〜・戦後80年、平和発信

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 周南市は「戦後80年事業」として5月から12月まで、戦争の実態や戦後の復興について、次世代に伝えるとともに、特攻兵器「回天」の遺構などによる平和発信を推進する。5月10日(土)に市文化会館で開く戦没者追悼式などこれまでの事業に加え、8月には回天を題材にした演劇の上演や、徳山空襲に関する講演会を計画している。

 今年は1945年8月15日の終戦から80年の節目。周南市は徳山海軍燃料廠があり、5月と7月には米軍による大規模な空襲があった。大津島には太平洋戦争末期、「回天」の訓練基地があった。「回天」は搭乗員が乗り込んだまま敵艦に体当たりする大型魚雷。大津島には訓練基地の遺構があり、回天で亡くなった若者の遺影、遺書、遺品を展示する回天記念館がある。今回の事業は平和の大切さを発信するもので、市は917万3千円を予算計上している。

◇      ◇

 8月は3日に市文化会館で演劇「あゝ大津島碧き海」上演▽9日に工藤洋三さんによる講演会「(仮)米軍記録による徳山空襲」▽13日に中畷町の市民俗資料館で「戦中・戦後のくらし」ピースディスカッション・遊び体験会▽15日には大津島の回天記念館前庭で式典「平和の鐘を鳴らそう」が予定されている。映像記録上映会や、パネル展も市内各地で開かれる。

 回天記念館を訪れる親子教室や、11月は中高校生による「平和の島スピーチコンテスト」がある。12月は大学生による「平和志向のまちづくり発表会」も予定されている。ホームページにも特集ページを掲載している。

 戦後80年にちなむ事業は、光市では8月14日に光市戦没者追悼式を開催するが、そのほかの事業は予定していない。8月14日は1945年の終戦の前日、光海軍工廠に対する米軍の大規模な空襲があったことから、この日に開いている。下松市は戦後80年にちなむ事業は予定していない。


「回天」継承・顕彰に課題も

 一方、継承などには課題もある。回天記念館は遺品など1,300点を収蔵しているが、展示できているのは300点。そのほかの千点はデジタル映像にして館内で検索して希望があれば見ることができるようにしている。しかし、展示替えや展示室拡張の計画はなく、今後、収蔵品を平和のためにどう活かすかが課題となっている。

 市は遺跡の保全、遺品の収蔵などの「継承」には今後も取り組む方針。一方、回天で亡くなった若者たちの「顕彰」活動は市民団体の回天顕彰会などが担っている。これまでこの活動の中心になってきた人たちが高齢化する中で、各所に募る思いをどう受け継ぐかも課題となっている。

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