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[周南公立大]インドネシア職業大と協定 西京銀行が交流事業支援
地域周南市周南市の周南公立大学(髙田隆学長)と、インドネシアに今年7月に開設されるミトラ・インダストリ職業大学が8日、国際交流協定を締結した。この日、ミトラ・インダストリ職業大学の関係者と、同大学の創設者でインドネシア在住の小尾吉弘さん(66)が周南公立大を訪れて調印式が開かれた。小尾さんらは7日、この協定締結を支援した西京銀行(松岡健頭取)の本店も訪れた。
西京銀行、周南公立大を訪れたのは小尾さんと同大学を運営するミトラグローバルマンディリ財団のダルウォト理事長や大学の幹部。小尾さんは総合商社の丸紅の元社員。同社で西ジャワ州ブカシ県のMM2100工業団地の建設を担当。同社を退社後はこの工業団地を運営する会社の社長を務めている。
小尾さんは働く若者を育てるため、400社が集まる同工業団地内に職業高校も創設した。現在では3千人が学び、卒業生の一部は技能実習生として来日している。技能実習生は全国で160人、山口県には最多の40人が滞在している。この高校では、技能だけでなく、しつけと仕事に対する積極性など“態度”を重視して即戦力となる人材を育てている。
7月に創設する職業大学は4年制で、いずれも定員80人の製造工学部、ソフトウェア工学部、デジタルマーケティング部の3学部でスタートする。工学・技術・実務教育に特化した大学を目指している。
西京銀行は大学の設立母体となった教育財団と昨年10月に業務提携契約を結んでいることから、今回の協定を支援した。
同行であった報告会で松岡頭取は、将来的に日本では企業の幹部となる人も不足することを説明して「県内企業のインドネシア進出の戦力になることも期待している」と述べた。
髙田学長は「大学のグローバル化推進としての意味も大きい」と喜んでいた。小尾さんは「産業界と教育界を結び付け、働ける人材の育成に重きを置き、“態度”と企業が必要とする知識、スキルを加えたい」と新大学の構想を話し、県内企業のインターンシップ受け入れも期待していた。