2026年06月01日(月)

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3市長は腹を割って連携を! 許されぬ広域行政への影響 光市長選きっかけに不協和音

  • 市川光市長を拍手で迎える下松市職員(10月26日)

  • 乾杯する左から国井、市川、藤井各市長(1月17日・ホテルサンルート徳山)

 「今後、周南3市の連携はどうなるのだろうか?」―そんな声が3市に渦巻いている。10月25日投票の光市長選で、現職の市川熙氏(73)=無所属=自民・公明・連合山口推薦=に挑んだ新人の前市議、磯部登志恵氏(61)=無所属=を藤井周南市長に近い人たちが応援したためだ。市川氏は約1800票差で磯部氏を破って4選を果たしたが、両者の距離感に3市連携の行方を不安視する見方は強い。3市連携の現状と今後の見通しを追った。       (山上達也)

■市川氏支援の国井氏 磯部氏支援の藤井氏

 「おめでとうございます!」―光市長選の開票翌日の10月26日昼、下松市役所の1階ロビーや市長応接室のある3階の廊下には多くの職員が並んで、国井下松市長に当選の報告に訪れた市川氏を熱い拍手で歓迎した。

 国井市長は光市長選で市川氏を全力で支援した。出陣式や当選祝いに駆けつけただけでなく、自らの後援会に光市内の知人を紹介するように要請して“市川票〟の掘り起こしに大きな力を発揮した。

 半面、磯部氏には藤井周南市長に近い人たちや市議会の「周南市議会自由民主党」の議員有志が支援。期日前投票の徹底した要請と事後確認など光市の選挙ではなじみの薄い選挙戦術を駆使し、市川氏に激しく迫った。

 こうした経緯もあってか、市川氏はまだ周南市役所に当選報告の訪問をしていない。

■国井、市川氏の周南市長選の現職支援が引き金?

 なぜこんな展開になったのか、藤井市長と市川氏の間に何があったのか。一説には昨年4月の周南市長選で国井、市川両氏が現職の木村健一郎氏を支援したことや、藤井氏が当選直後、藤井氏の選挙事務所に2人が祝福訪問をしなかったことが原因だと指摘する声もある。

 しかし一般的に、市長選では周辺市の市長は現職の出陣式や演説会に出席するのはよくあるケースで、市川、国井両氏の行動が特異だったとは見えない。

 その上、今年1月の本紙主催の3市長座談会では、3市長間のわだかまりは表面化しなかった。同月に周南市のホテル・サンルート徳山で開かれた公明党東山口総支部の新春政策懇談会でも、3市長は明るい笑顔で乾杯をしていた。

 藤井市長は磯部陣営について「私は関わっていない」と否定する一方、昨年4月の周南市長選で磯部氏が藤井氏を支援したことには「磯部さんには恩義がある。お礼の意味でうちの関係者が(光市長選で磯部氏を)応援したのだと思う」と説明する。

■斎場移転で下松市苦労

 3市の関係は斎場やごみ処理、福祉施設、消防などの一部事務組合が絡み合い、各組合に3市長は行政、執行機関の役員で名を連ねている。(※別表参照)一市長の私情が公人としての立場を上回ることはあり得ない。

 とくに下松市、光市と周南市の徳山地域、熊毛地域が対象の御屋敷山斎場の移転では、下松市は移転先の選定や地域住民の説得に苦労を重ねた。

 この努力は他の組合も同様で、3市のトップが互いに気持ちを通じ合わせて話し合える環境があればこそ、3市の連携や協調は進んでいく。

 しかし6日に開かれた光地区消防組合議会では、公式発言以外で管理者の市川氏と議長の藤井氏が議場で会話を交わす場面は見られなかった。

 市長は市民の幸せの実現を第一に考えるべき公人であり、トップ同士の意思疎通のパイプを詰まらせてはならない。市川氏は当選翌日の10月26日の記者会見で本紙記者の質問に「3市連携の必要性は言うまでもない。市民のための連携だから解消することはない。3市の職員間でも緊密な連携を取っており、必要に応じてトップ(市長)で調整する手法に変わりはない」と明言している。

 この発言こそ3市の市長に共通させるべきものだ。3市長とも市民第一の姿勢を持てば何の問題もないし、それを願わない市民はいないはずだ。

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