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読者の声 : 周南市のニュース
[読者の声]アメリカ大統領選
読者の声周南市我々が学生のころ、アメリカは懐の深い理想的な兄貴のように見えた。崇高な思想を掲げてその実現に向かって進んでいる国、夢を持って努力すれば実現できる国。だからアメリカに留学したい、アメリカで働きたい、と若者たちは思った。
若く理想に燃えたケネディ大統領が出てきた時には、大国のリーダーとしてまぶしく見えた。彼の演説のフレーズを暗唱したものです。
オバマ大統領が出てきた時も、アメリカはすごいなー、と思った。数十年前まで乗り物やレストランで、黒人の席、白人の席と区別されていたにも拘らず、黒人が大統領になった。アメリカの懐の深さに敬服したものです。アメリカはあらゆる面で理想的な国に見えた。
ところが、今の大統領選挙運動の様子は一体なんでしょうか?
大統領が政策や国の方向性、将来の夢などを国民に論ずることなく、口汚く相手候補をののしるだけ。こんな選挙運動があるでしょうか。
メディアをフェイクと言って無視する。一方、大統領自身が科学的事実を無視したフェイクを流している。大統領自身が人種差別、排斥主義、白人至上主義、偏狭な自国第一主義、自画自賛を声高に叫んでいる。社会分断の結果、極右派、武装集団まで堂々と活動するようになった。私はアメリカの会社で16年間働いたが、現在のアメリカには全く魅力を感じない。
アメリカンドリームを掲げていた夢のあるアメリカはどこに行ったのでしょうか?頑固な唯我独尊のリーダーによって世界が間違った方向に進んだことは、第2次世界大戦が物語っている。
あのような危険な空気が出来上がらないことを心から願うのです。=周南市児玉町、琴山素行(80歳)