2026年04月16日(木)

コラム「一言進言」

今年こそと誓う

〜木鶏を目指す軍鶏〜

□明けましておめでとうございます。今年は酉(とり)年、鶏が主役の年。昔は多くの家で飼い、卵は貴重なタンパク源だった。今日では朝早く「コケコッコー」と鳴く声を聞くこともないが、鶏には時を知らせる意味もあるかもしれない。時代は移り、平成も30年を目前。地域や国はどう変わっただろうか。

□平成元年ごろはバブル最後の時期で、建設業界の人たちは毎日、ゴルフや飲み会に明け暮れていた。ある都市銀行の支店長は「2,000万円融資するから株を買え」と勧めていた。バブルに無縁の我が社は横目で見ながら、うらやましくは思わなかったが、こんな状態は続かないと思っていた。今のうちに優秀な人材を集めといたら、と憎まれ口をきいていたのを思い出す。

□数年でバブルははじけた。徳山商店街の店主の中には、株で店を手放した人もいた。建設業の知り合いが次々と会社をたたんだ。徳山駅西地区の開発も、一店の買収を残してほぼ話が進んでいたが、遂に断念するに至った。政府も地方自治体もバブルにわいていた。多くの自治体がレジャー開発に乗り出し、揚げ句にタダ同然で売り出す始末だった。経済評論家はこぞってもっと株価が上がると叫んでいた。

□混沌とした時代が過ぎ、低成長だが、足元を見つめ直す動きも出てきた。環境問題にも注目が集まった。スローライフなど新語が流行、目標を失った国民は、日本新党をはじめ、新しい価値観を政治に求め始めた。しかし、旧態依然とした政治家が変身したふりをしただけで、民主党政権擁立までが限界だった。旧社会党と自民党が手を結ぶなど、政治は行き先が見えなくなった。

□民主党政権崩壊のころから、多くの国民は政治をあきらめ、すべての選挙で投票率が下がっていった。安倍政権以降、強い国を目指し始めたが、国際社会の中のしょせん小さな国であることに気付き始めた。為替は一日何円も動き、世界の動きに翻弄される。一国の努力は、アメリカのくしゃみ一つで激変する。若者が減り、暴走老人が蔓延、ますます役人天国となった。

□昔、周南地区の中小企業の経営者で「木鶏の会」なる集団を作り、早朝勉強会を開いていた。木鶏とは荘子の言葉にあり、木彫りの鶏のように、少々のことで動じないことを指す。国や、地方や、世の中の動きに惑わされない人間を目指した。私の横着さが原因で活動は休止したが、木鶏になるのは難しい。いまだに軍鶏のように騒いでいる。

□新周南新聞社を率いて30数年になる。今年も木鶏に少しでも近づけるかは怪しい。どうか今年一年、木鶏になれない軍鶏をよろしくお願いいたします。

(中島 

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