2026年05月19日(火)

コラム「一言進言」

職員が変わらないと、市民も変わらない

〜職員講師の「バルーン研修」に注目〜

□民主党政権がこけて、日本の政治はさらにわけがわからなくなった。日本新党が出現したころ、大きく政党の有り様が変わると思ったが、結局、自民党一強の、55年体制以前に戻った。保守か革新かの選択でもなく、選ぶ基準が曖昧模糊(あいまいもこ)になった。唯一、共産党だけが革新の座を守っている形だ。民進党はごった煮のように何でも入れたらオーケーの感じで、電力労連も仲間で、原発反対も一枚岩にならない。支持団体の連合の傘下組合員は、自民党支持者の方が多いという。

□地方政治も劣化してきた。ほとんどの地方選挙は投票率が下がりっぱなしだ。市議会議員選挙でも50%を切ろうかという状態だ。政治に期待しないのか、関心を持たないのか、豊かになり過ぎたのか、多くの人が選挙に行かない。高齢化率は高くなり、投票率は下がる一方だ。トランプ大統領は知っていても、地元の市長、議長の名前を知らない人が増えている。

□新聞記事への反応も年々鈍くなっている。社会の問題に怒らない。社会的問題に反応する人が少なくなった。個人主義と言うべきか、怖いほどだ。これからも人口減少、とりわけ若者の流出は止まる気配がない。いや、止める施策がない。

□各市の3月議会が始まった。周南市は“しゅうニャン市”プロジェクトへの反発が強いようだが、総じて低調だ。画一的な言葉が行き交う。その中で、光市の仲山哲男議員の職員の意識改革の質問に対する答弁が光った。光市では専門研修などを受けた職員が講師になり、勤務時間外に自発的に集まった職員に研修している。「バルーン研修」と呼ばれている。

□さらに、公認会計士や弁護士などの期間限定職員としての採用を検討。専門性を持った職員を育てるという。以前から光市は若手職員が地域に入って住民と活動する“地域ふれあい協働隊”も進めているが、職員が変わると、市民が変わる。改革を大胆に進める姿勢が見えてくる。

□「家庭サービス第一」とイクボス宣言をして注目された周南市だが、市民は「市民サービス第一」を望んでいる。毎年、担当部長を変えたりと、人事にも首をかしげたくなる。議会も、何が課題なのかが明確になる質問をしてほしいものだ。今回“しゅうニャン市”プロジェクトで温厚な米沢痴達議員が久しぶりに怒っていた。投票率をこれ以上、下げないためにも、市議の面々の活躍を期待している。

(中島 

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