コラム「一言進言」
未だオンライン授業できない3市
〜対策会議再編成すべきだ〜
■「子どもが急に休校になって仕事に出れない」「保育園が休園でやりくりつかない」悲痛な叫びがたくさん届くようになった。周南地区の多くの保育園や学校で休校が相次いでいる。働く親にとっては深刻な事態になっている。特に一人親家庭では、たちまち子どもの世話で身動きつかなくなる。パートで生計を保っていた家庭は悲惨だ。
■感染者が自宅療養になった家庭はもっと悲惨だ。買物にもおいそれと出かけることもできず、食料調達もままならない。まん延防止で飲食店には手当が出そうだが、しかしパートで働いている人たち、タクシー運転手などは借金でもしないと暮らしが成り立たなくなる。
■全国の保育園の休園が20日時点で327施設と報道があった。休校したり、一時自宅待機の小中学校は数がつかめないほどある。周南地域の保育園や小中学校のそれも、わが社に入る情報だけでも相当ある。自宅で生活を強いられた家庭の大変さを報じる新聞もある。
■残念なのは各市の最近の対策本部の議題に、家に取り残される子どもたち、家庭の苦しさを取り上げられることはなかったことだ。5波までの対策会議がそのままで6波の子どもたち、その親たちが主流の感染者になっていることに対応していない。議論ひとつ展開されていない。
■各市の教育委員会に聞いた。確か昨年、全生徒にタブレットを配布したはずだが、オンライン授業はできているのか。周南市は「岐陽中はしていると聞いたが、他の小中学校ではしていないのでは」▽下松市は「個別には対応していると思うが、全体としてはやってない」▽光市は「全くありません」。
■せめて家庭に待機中の子どもたちが、通常の授業を受けているようなオンライン授業があれば、親の心労も半減するだろう。この状態を想定してタブレットの配布を急いだのではなかったか。保育園児を抱える親の悩みはもっと深刻だろう。各市の対策会議に教育委員会や福祉部門の関係者を早急に交えて、どんな状況か把握すべき時だろう。
■行政マンの一番大切な要素は想像力を高めることだ。市民がどんな状態になっているか、どんなことができるか、この異常なコロナ禍の中、市民が唯一頼れるのは行政だ。災害と一緒だ。仲間の中にも子どもを抱えている人も多いだろう。子どもや親たちが感染してどんな状況なのか聞き取りぐらいはできるだろう。自分たちの施設を閉めるだけが対策ではない。「まん防」だけ出せば仕事はすんだわけではない。
(中島 進)
