2026年07月09日(木)

コラム「一言進言」

中国電力が説明できるか?

〜もしもの時の対策は?〜

長崎県対馬市の市長が原子力発電所から出る「核のごみ」の最終処分場選定の「文献調査」を受け入れないと決めた。市長が出した疑問点への回答が納得いかないものだとした。事故が起きた時の避難計画への質問に「調査を進める中で整理する」とそっけないものだったし、風評被害対応でも「地域経済への悪影響をできるだけ予防する処置を検討する」とありきたりの回答だった。

上関町の町長は中国電力の使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」の建設のための調査を受け入れる考えを表明した。同町は中国電力の費用で町民たちを青森の処分場に連れて行くとあった。素人の町民たちが見て、安全かどうか判断できるわけがないし、飲み食いを世話になってまで町の将来を決定づける行動をとらせることに違和感はある。最終だろうが中間だろうが、核のごみを受け入れることに違いはない。

問題はもし事故があったら、どこまでの範囲の人が避難すべきなのか。事故が起きたら必ず風評被害も発生するが、その対応は対馬市に対しての答えとおそらく一緒だろう。現に東日本大震災の福島原発の事故では、実に広範囲で風評被害が発生した。多分事故が起こったら、山口県東部地区だけで済むとは思えない。瀬戸内海全域で被害をこうむるだろう。

8月21日の毎日新聞のコラム「風知草」の山田孝男特別編集委員の「えげつない最終処分事業」が興味深かった。北海道の2町が処分場選定調査を受け入れたが、その一つ寿都町の町長が「90億円ゲットすれば私の使命は終わり。最後まで行く(引き受ける)つもりはありません」と報道番組で語っていたとある。それに対して国からは反論らしきものはなかったようだ。

村岡嗣政山口県知事の記者会見では、中国電力の説明不足をなげく発言もあった。県にも未だに説明らしきものはないようだ。ましてや上関町近隣の自治体には一言も説明があった話はない。岩国市長は早くも反対表明をした。国が定めた電力の自由化に反することをして中国電力は罰を受けた。法を守れない会社が安全と言っても、風評被害は問題ないと言っても信用できない。

ましてや関西電力の使用済み核燃料まで引き受けるという。最終的にどれだけの量を保管するのか、核燃料サイクルによる再処理のめどすら立っていないのに、一体どれだけの期間保管するのか、誰にも答えられるわけがない。福島原発の教訓はどこにあるのだろうか。恩恵をこうむっていた立地自治体のみならず、どれだけの地方自治体がしんどい思いをしたか、この問題を上関町だけで決めさせるのはいかがなものか。それにしても県議会議員、市議会議員の大勢は無関心か無視になっている感じだ。みんなで勉強しようではないか。 

(中島 

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