2026年04月30日(木)

コラム「一言進言」

周南公立大を応援するのは悪か?

〜市議会の反応は異常〜

周南公立大の基金を巡って市議会がもめている。そもそも公立化の時から反対をしてきた6市議も含め、今回はえらく反発がひどい。原因は一体何だろうか。同大はここ3年間目まぐるしく改革が進み、今年は全国の大学の中でも地域貢献度で1位になるほど変身した。来年は新学部もスタートし、全国でも有数な倍率となる入学志願者が予想されている。それなのになぜ頑張っている学生や教職員の足を引っ張るような態度を議会は示すのか。

公立化に対する反対感情は私も十分理解していた。昔に比べ近年の徳山大学は劣化がひどく、大学に色々注文を付けていたが、ぬかに釘で半ば再興はあきらめていた。しかし、理事長が変わり、広島大学から髙田隆副学長を学長に迎え、業態は一変した。企業でもそうだが、大きな変化をさせるのもリーダー次第だと痛感させられる現象だった。髙田学長と何度も話をしていると、この人ならと確信が持てた。

反対の主な理由は「もう税金は使わないと言っていたのに」「我々に相談もなく突然すぎる」「我々よりマスコミに先に発表した」などだった。はっきり言うと「我々市議のメンツをないがしろにした」が反対意見の中心だったと感じたのは間違いか。そこには現在の周南公立大の活動方針や、将来の展望に対する不満の声などを語る市議はいなかった。

今の周南市の最大の課題は人口減少だ。とりわけ若者の流出をどう食い止めるかは最大の命題のはずだ。同大では1年生から地元企業へのインターシップを義務化し、さらに情報処理など高度な知識を取得させ、地域に貢献できる大学として生まれ変わる緒についたところだ。来年春には情報科学部や看護学科も開設する。地域のIT産業や介護、看護の世界を変えようと意気込んでいる。

大学は成果を上げるのに膨大な研究費も必要とする。これからの地方を支える研究ももっと重要になる。そんな中、地元の市議たちが「応援する必要がない」と熱くなっている姿は異常だ。大学間競争は少子化の中、し烈を極めている。他の大学からすると「周南公立大は地元の市議たちから認められていない」と喧伝できる格好の材料になるだろう。入学志願者数にも影響するかもしれないという声もある。

藤井市政を批判するのは大いに結構だ。スマートシティしかり、周南シゴト動画しかり、莫大な無駄使いは随分我が社も指摘してきた。しかし議会で今回ほど議論された記憶がない。大学への基金が無駄使いと言うなら仕方ない。反対の理由に大学が地域のためにならないと言うなら言えばよい。ところが大学は応援しているが、基金の積立は認められないという今回の市議たちの行動は徹底的に検証すべきだろう。

(中島 

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