コラム「一言進言」
庶民とは無縁の県政?
〜投票率30%に驚き〜
■福岡県議会の騒動は未だに連日話題に事欠かない。昨年は兵庫県知事を巡る騒動が話題をさらった。それだからか最近県政の不祥事報道が全国で多数沸き起こっている。私が見て残念なのは、これらの報道に県政と県民の関係を取り上げる取材がほとんど見当たらないことだ。悪い人かどうかに集中して県民への生活への影響は皆無に近い。
■驚いたのは福岡県議会の蔵内勇夫議長退陣に伴う補欠選挙の結果だ。あれだけ世間を騒がした議長の後釜を選ぶ選挙の投票率はなんと30%だった。庶民の関心はほとんどなかったことになる。テレビや新聞の報道は何の役にも立たなかった。なぜなのか。そちらの方が不思議と思わなかったのか。
■県政は一般庶民の生活にほとんど絡まないからだ。少子化対策も、貧困対策も絡まない。日常生活に縁がない。港湾関係や、国道、県道対策など国の出先機関としての役割がある。あるとすれば高校教育の統廃合と、国の代わりの中小企業への支援事業だ。
■今回のコロナ禍では確かに保健局は役立った。コロナで保健局の存在は際立った。あとは自動車税の徴収や、パスポートの発行事業ぐらいかな。県がらみの施設と言えば、周南地域ではフェリー乗り場のポートビルが目立つぐらいだ。そのポートビルも2021年3月1日付けの「日刊新周南」で「10億円のポートビル―完成周知はHPに15行だけ」の見出しで記事にした。九州との連絡口で、回天基地のあった大津島との連絡基地でもあるにも関わらずだ。市民への周知を一切しない対応に、県への取材で「周知はしない。不特定多数のものではない。荷役などの業者には対応している。それが当然、十分という認識は知事まで共通」と説明している。
■これが県政の姿勢だ。ここ周南地区には9人もの県議会議員がいる。この記事を見て一切反応しなかった。これが県議会の感性で動きだ。全国の県政がらみの問題発生は当然だが、県政と各市町村の役割があいまいで、市民には到底わかるまい。県庁には多くのメディアが駐在しているが、取材陣も県知事にしか目を向けていないのではと思うことも多々あった。一般庶民とはかけ離れた存在の県庁に問題提起できるメディアの登場を切に願う。
(中島 進)
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