コラム・エッセイ
いいこと色々
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子異例に遅い梅雨入りが、異例に早い梅雨明けとなり、日本国中最高気温40度の恐怖に怯えなければならない状態になった。
猛暑・熱暑・酷暑、どう表現したらいいのか分からないが、これからなお暑さが募ることは予想されるから、もっとふさわしい言葉を用意しておかなければならない。
爆暑、極暑、轟暑など浮かんでくるが、考えるだけで暑くなるから、止めておこう。そんな暑さの中、退院後の体調不具合へのリハビリに通う我が連れ合いに付き添って週2回の病院通いがこのところの私といえる。
発病、入院、その後と続く運動不足のせいか、歩行の足取りが重く、時には一歩を進めるにも激痛が走るそうで、耐え切れず立ち止まることが多くなった姿は見ていて痛々しい。
少し前までは雨さえ降らねばほぼ毎日、愛用の自転車に乗って徳山まで往復し、お定まりのコースを巡って快適に過ごしていたのだから、それが到底かなわない今、せめて散歩ぐらいは自由にしたい、たまにはバスで繁華街に出かけあちこち訪ね歩きたい、一度だけ出来たあと中断状態の職場復帰も果たしたい。
そんな思いで毎日家の中で大部分をパソコンとテレビに向かい、時折オンライン会議に参加しながらも、ほぼ同じ一日をくり返す連れ合い殿の心中を察しながらも、私自身も脊柱管狭窄症で不自由を強いられる身。間断なく着信する電話への対応と資料づくり、二人の食事作りに洗濯に手を取られながら、時には手を貸しあって、同じ空間を、同病相憐れむ時間を過ごしている。
毎週2回あるリハビリ通院には、往き来に不安のある連れ合い殿を一人では行かせられないから、近くに住む娘の車で一家三人ドライブタイムとなる。仕事持ちの娘には負担をかけることで、済まないねと私は胸中手を合わせ、我が連れ合いは「三十九万五千九百六十三!39 5963(サンキュー、ごくろーさん)」と大声を発して済ませている。
そんな繰り返しのある日、整形外科医院でもあるリハビリ病院でのリハビリの合間に私は自分の脊柱管狭窄症の経過診察を、娘は最近痛めていた腰の具合の診察を受けた。それぞれの診断結果は、何と私は2年前と比べて、医師も驚くほどに患部状態が改善しており、娘の方は痛みは治まり、同時に測定した骨密度が20歳相当との評価で、満面の笑みでグラフを眺めながら、母娘で喜び合うこととなった。
そこへリハビリ訓練を終え合流した連れ合い殿。今日は丁寧に受けたマッサージが気持ちよく、歩行の痛みも少ないと穏やかな顔つき。今日は三人それぞれ、いいこと色々。駐車場までの帰りの歩みは軽かった。これが普通となる日が早く来ますように。
(カナダ友好協会代表)
