コラム・エッセイ
健筆継続中
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子つい先週五月晴れを話題にしたところなのに、原稿を送った2日後には梅雨前線接近。過去の事実への感想などなら掲載日を気にしないでいいが、書いた時と読む時とで周囲の違いが大きいと「何だこれは!」とお叱りを受けることになる。
かつて友人から「話の種には時事問題は取り上げない方がいいよ。予想がひっくり返ることはいくらでもあるし、思いもよらず状況一変、恥をかくこともあるからね」と親切にアドバイスを受けたので、時事問題、特に選挙に関わる話題には気をつけている。
自然の営みに関わる話題もこれに同じで、今日の好天が明日も続くとは限らず、干天続きが一転集中豪雨到来も、まさかと思うほどある。
そんなこんなで、原稿の話題には結構気を配るのだが、話の種が乏しい時には時事問題、自然の営みの話になりがちなのが正直なところで、毎週の題材選びには苦労することが多い。
ネットの世界では毎日のようにブログ記事を更新している強者も多く、内容は余り見ていないが、その努力と根気にはただただ感心するばかり。古い知り合いのNさんもそんなひとりで、まだ若いうちに海外生活を始め、最初に居住した中央アジアの小国での日常を現地から発信し始めた。週に数度、しかも毎回このコラムの2倍以上の量で写真付き。どれ一つ取っても見る者には珍しい内容だから、日常生活そのままの報告が続いても十分読み応えがあり、次回が待ち遠しく楽しみになる。
それにしても毎回これだけの量を日々の仕事のある中で綴るのは体力というより才能に恵まれた結果だろうと感心していたものだった。このブログ通信が数年続いた後、老齢になられた母上の介護のため介護環境に恵まれた南国に移住し、介護のお手伝いさんも同居する悠々自適な生活を送りながらの日常生活を、かの国の世情、政情を含めて紹介し続けている。もう20年以上続いており、期間といい量といい、私には到底及ばない驚異的レベルの努力のたまものだと思う。
才能、努力・労力もさることながらこれだけの期間続けてこられた健康の維持はたたえられていい。このコラムがこれからも続くとしてもNさんの実績と同じ量に達するのにはあと十年くらいはかかるだろうから、コラム欄の継続よりも自分の寿命の継続を心配しなければならない。
そんなNさんのブログ記事の内容がこのところ大きく変化し、体調不良のために日本に一時帰国し数度の手術を受けているという。大手術のようだが、さすがに日本の医療体制は充実していて、設備も技術もアフターケアも満足と、母国での療養生活を伝えていて、健筆は続いている。
時事・天候の話題に加えて健康の話題も単純な先走りは出来ない領域。まずはご当人が満足しておられる母国の医療体制の下、手を尽くした医療を受け、ブログ記事が絶えることなく続くようにと、次の発信を待っている。
(カナダ友好協会代表)
