コラム・エッセイ
又々 文月(三)
随想 季節の中で 西﨑博史(周南文化協会会長)23日の「大暑」から1週間。体温を超える猛暑日が続いて体力の限界を感じます。8月7日は暦の上で「立秋」ですが、年々実感から遠のきます。暑さをしのぐために打ち水をしたり、窓の外に吊り下げる掛け簾をしたり。日本人の生活の知恵は夏の風物詩に。軒下の風鈴のチリンチリンの音色は涼を感じさせてくれます。
声出して己はげまし水を打つ 石田あき子
24日は藤園忌。軍人、政治家として活躍、明治の近代化を推進した児玉源太郎の命日。今年で10周年を迎えた児玉源太郎顕彰会はこの日、児玉神社で命日祭、興元寺の児玉家墓所で墓前供養をしました。藤園忌の行事として18日には周南市文化会館で茶会も催しました。茶道連盟の裏千家淡交会のおもてなしで150人が夏の涼やかな茶席を楽しみました。邦楽連盟の筝と尺八の調べが雰囲気を盛り上げました。
俳句も今月末まで募集中です。俳人坪内稔典さんの毎日新聞連載コラム「季語刻々」は24日と25日、児玉源太郎と藤園忌俳句、児玉文庫を取り上げました。愛媛出身、大阪府箕面市在住の坪内さんは、俳人の久行保徳さん(周南市在住)、対馬康子さん(東京都在住)とともに藤園忌俳句の選者です。
長すぎて僕の体に秋の風
昨年10月27日の「季語刻々」にも唯一残されている児玉源太郎の一句を紹介。地道に活動を続けている顕彰会にとって大きな励みになりました。藤園忌俳句も今年で10回目。10月10日の表彰式で坪内さんが記念講演されます。今から待ち遠しいです。
心太。ところてんと読みます。つるりと喉からおなかへ。ひとときの涼を求めて猛暑が続く中、人気は急上昇です。心太の原料は海藻の天草。乾燥した天草を水で洗い、水を加えて煮出します。数時間おいてから煮汁をこして型箱に入れて凝固させます。作りたては格別。冷たい水に沈めておいたのを木製の天突き器で細長く突き出し、酢醤油に辛子、または黒蜜をかけていただきます。
清滝の水汲みよせてところてん 芭蕉
水が肝心で山の清水などは好適。するすると喉を通る冷たさ、ほんのりとした磯の風味。川柳仲間が集うお家で先日、手作りの心太をいただきました。部屋中に涼風が吹き抜けました。
