コラム・エッセイ
鹿野町のタイムカプセル
翠流▼鹿野町が町制50周年記念で埋めたタイムカプセルの開封式があった。町制施行は1940年。タイムカプセル埋設など町制50周年記念事業としてNHKアナウンサー、鈴木健二さんの文化講演会や「あなたのまちで夢芝居」の公開放送などタイムカプセル埋設以外にも盛りだくさんの行事が展開された。
▼この年は同時に新南陽市制20周年、徳山市制55周年の節目。新南陽市では長田海浜公園の開園、新南陽ふれあいセンターの完成など、徳山市は大型帆船「海王丸」の寄港やSAKANAまつり開催などの行事があった。
▼最も多かった60年ごろには8,200人だった鹿野町の人口だが、近年は減少が止まらず現在は半減。周南市になってからは「周辺部」の地区の一つになってしまった感がある。しかし、もともとは数百年にわたって山代地方の中心地として栄えた歴史を持ち、漢陽寺や総合支所近くには豪族の屋敷跡も残る。
▼合併は4つの市町が一つになり、支え合うことで旧市町の輝きを増幅させるはずだった。町民の未来へのメッセージなどが入っていたカプセルの開封と同時に封じ込められていた当時の「勢い」が蘇ってほしい。
▼そのためには鹿野地区だけでなく、市北部全体、市境を超え、山口市や岩国市、市境を超えて島根県も含めた中国山地西部地域の振興センターの開設など、視野を広げた事業が有効ではないだろうか。自然だけでなく「人財」も豊かな鹿野がその起点になることを期待したい。(延安)
