コラム・エッセイ
映画「Fukushima50」
翠流▼東日本大震災の東京電力福島第一原発で原発を制御しようと最期まで原発にとどまった50人を描いた映画「Fukushima50」をムービックス周南で見た。昨年6月、原作の「死の淵を見た男〜吉田昌郎と福島第一原発」の筆者、門田隆将さんの講演を聴いてから見たかった映画だ。
▼若松節朗監督、渡辺謙、佐藤浩市らが出演し、巨大な津波に襲われ、全電源喪失という想定外の事態に立ち向かう現場の姿が描かれている。
▼安全を確保と言いながらメルトダウン、水素爆発も起こる原発での作業。命の危険がないはずはない。次々と変わる原発の状態、政府や本店の動きなどが名優の迫真の演技で再現されている。
▼使命感に支えられ命がけで「仕事」に取り組む人たち。東日本大震災では地震やその後の津波によって殉職した人たちも少なくなかった。
▼新型コロナウイルス感染症に対しても、医師や看護師など医療関係者、通関の職員、クルーズ船のスタッフなど感染者と接した人が日本でも次々に感染し、中国では医師だけでも何人かが亡くなったという。
▼感染力も感染のメカニズムも世界中で懸命に研究されているであろうが、まだよくわかってはいない。それでも目の前の患者を治療しないわけにはいかない。感染の疑いがあれば検体を採取して検査を回すことも必要だ。
▼「決死の覚悟」と口にしなくても、今も命がけで働いている人がいる。そのことを忘れてはいけない。(延安)
