コラム・エッセイ
ピンチはチャンス
翠流▼年末になり、スーパーマーケットにもしめ飾りが並び、可愛い鏡餅が山のように積まれている。時代が変わり、餅をつく家庭はほとんどなくなり、お節料理も買う人が増えた。
▼以前は百貨店やスーパーの食品売り場、名店の通信販売のお節が話題になったが、最近は地域の飲食店もそれぞれお節を引き受けているという。これも新しい風物かもしれない。
▼少子高齢者が進む一方で、情報通信技術も日進月歩。商売の方法も変化し、地方のスーパー、百貨店はどこも苦境に立たされている。
▼しかし、ピンチはチャンスでもある。大手が入り込めない“すき間〟は必ずある。宇部市の宇部井筒屋が12月いっぱいで閉店するが「宇部日報」に宇部井筒屋の元テナントの従業員だった男性が井筒屋の閉店発表で「どこで買い物をしたらいいの」という声を受けて青果店をオープンさせたという記事が載っていた。
▼11月下旬に宇部井筒屋の近くに開いた店では、野菜は袋売りだと使い切れない場合があることから、バラ売りを採用して1本単位で買えるようにし、芋などはグラム換算で販売。午後2時から4時まで一時閉店して配達時間を確保しているという。
▼周南でも移動販売車を見かけることは珍しくなくなった。ニーズをつかみ、商売の方法を工夫することで生き残りを図る店は少なくない。お節料理を引き受けることもその一つと見ることができる。地域の頑張る人の活動をこれからも応援したい。
(延安)
