コラム・エッセイ
災害からの復旧
翠流▼7月の豪雨で不通になって通勤、通学に大きな影響が出ていたJR山陽本線の下松―柳井駅間が9日、岩徳線は22日から運転が再開する。新学期のスタートには間に合わなかったが、ようやく「ふだんの暮らし」へ一歩近づく。
▼そうはいっても、広島県内ではまだ復旧まで時間がかかる路線もある。西日本各地の被害の大きかった地域では家も道路も街も田畑も水没したり、流出しており、復旧はこれからだ。
▼線路があり、列車が走るという当たり前と思っていることが、実は先人の努力やそれを支える多くの働く人たちのおかげであることを感じられるのもこんな時だ。
▼周南市の菅野ダム近くの国道434号が土砂崩れで通行止めになった。今も片側交互通行が続いているが、間もなく解消するという。一方、金峰の錦川沿いでは道路の改良工事が進行中。一方通行が2年も続くことになるが、露出した大岩を砕く作業などが進められている。
▼8月25日には須金では「なし・ぶどう祭」が開かれた。台風の接近でステージなどは須磨小体育館に移されたが、例年と同じようににぎわった。観光農園の須金フルーツランドもこの日から本格的にオープンした。
▼この日は須々万の飛竜八幡宮で八朔祭も開かれた。大名行列や揉み山、婦人会や老人クラブの踊りなどが次々に奉納され、最後は網代みこしが街に繰り出した。その中で今年も子どもが乗った揉み山が、威勢よく夜空に高く投げ上げられた。
▼地域は意外なほどたくましい。今回の災害からも必ず立ち直り、災害前以上に豊かな地域になると感じた一夜だった。
(延安)
