コラム・エッセイ
祭りとイベント
翠流▼祭りとイベントの違いはどこにあるのか。イベントはお祝いや、何かを広めたい時に開かれるが、祭りは良い時だけでなく、苦難の時も続けられる。長く続いている祭りもその由来をたどれば疫病の流行、日照りなどによる作物の不作などの克服に発している場合も多い。
▼平成の30年間は阪神淡路大震災、東日本大震災など大地震、今回のような豪雨に毎年のように日本のどこかが見舞われ、「平成」の言葉とは違って、それまでの30年に比べて災害が多発した。
▼地球温暖化の影響であり、人類が生んだ悲劇という側面もある。しかし、見方によってはこれだけの災害でも助け合ってなんとか持ちこたえて復興を目指す30年でもあった。
▼今回の西日本豪雨で周南でもJR山陽本線、岩徳線の不通が続き、交通面の不安から光市を中心に取りやめになったイベントも多い。被災した方々の現状を考えれば、それもやむを得えない。
▼一方で、こんな時だからこそ、みんなが集まる場を作り、復興を祈りつつ盛り上げたいという考え方もある。これから秋にかけ、周南でも大きなイベントが続く。イベントをイベントに終わらせず、あすにつながる“祭り〟になってほしい。
▼住宅の中の土砂は取り除けても、ふだんの暮らしを取り戻すまでには時間も費用もかかる。農業や経済に与えた影響が顕在化するのはまだこれから。被害が広域だけに、思いもかけない影響が出てくるかもしれないが、1日も早い復興を祈りたい。
(延安)
