コラム・エッセイ
藤園忌俳句
翠流▼児玉源太郎顕彰会が第2回「藤園忌」俳句を募集している。選者は俳人の宇多喜代子さん、坪内稔典さんと、地元から草炎を主宰して全国的に活躍している久行保徳さん。
▼周南市出身で現代俳句協会の会長も務めた宇多さんはNHK俳句の選者でもあり、正岡子規の研究者でもある坪内さんも毎日新聞に「季語刻々」を連載している。2人とも俳句に関心がなくても、その名前を聞いたことのある人だ。
▼宇多さんは数年前、周南市で講演もした。俳句の魅力をたっぷりと説き、この時、入門書として最適と推薦した「芸人と俳人」を早速買った。テレビや講演で宇多さんの話を聞いて俳句を作り始めた人も多いのではないだろうか。
▼坪内さんも句集だけでなく、俳句をわかりやすく解説した本も多い。「俳句のユーモア」という本には「俳句はその発想、表現、そして俳人の存在そのものも基本的にユーモアなのだ」とある。
▼なぜ、宇多、坪内さんなのか。「藤園忌」を季語にしたいという顕彰会の意図があるという。俳人や文学者などの〇〇忌は歳時記にしっかり載っている。児玉も軍人、政治家で同時に思想家で、文人でもあった。
▼もう一つの効果として児玉源太郎という偉大な人物を日ごろの文化活動の場に引き込んで身近な存在にし、同時に文化活動の幅を広げる思惑もあるという。それは明治の時代に誰でも利用できる図書館「児玉文庫」をふるさと、徳山に開設した児玉にふさわしいことでもある。俳句の応募の締め切りは8月末。
(延安)
