2026年05月01日(金)

コラム・エッセイ

美術資料館・尾崎正章記念館

翠流

▼周南市には市文化会館近くの市美術博物館、新南陽地区の永源山公園の市郷土美術資料館・尾崎正章記念館と二つの美術館がある。美術博物館は文化を受信する役割も大きく、先日は「ひつじのショーン展」が人気を集めた。

▼一方、市郷土美術館は尾崎正章画伯(1912―2001)が主要な作品を旧新南陽市に寄贈したことから同市の英断で建設された、規模は小さいが本格的な美術館。1996年に開館し、常設展で尾崎画伯の作品を紹介しながら周南市在住の美術作家の個展を開くなど、文化の発信に大きな役割を果たしている。

▼尾崎画伯は周南市に生まれて1943年から安井曾太郎に師事し、49年に一水会会員になり、常任委員、日展の評議員、参与を務めたが、医師だった妻の九重さんの支えで福川のアトリエで制作を続け、塩田、福川漁港など地元ゆかりの作品も多い。

▼現在、同館ではコレクション展を開催中で、一水会の寺井力三郎さん、平野敏子さんと県内の風景などをモチーフした土居健さんの版画作品を展示している。

▼常設展は「アトリエの風景」。尾崎画伯は“白い叙情〟と評された瀬戸内海やベニスなどの風景画で知られているが、現在、展示されているのは初期の女性像や静物、自画像など。館内にはアトリエも再現されている。

▼入館料は一般200円、学生100円、18歳以下と70歳以上は無料。開館から20年を超え、今、同館は周南市の誇り。蒸し暑い日が続く中、空調の利いた館内でじっくりと作品を鑑賞したい。(延安)

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