コラム・エッセイ
夢チャレンジ人物伝
翠流▼県ひとづくり財団が2005年度から発行してきた「夢チャレンジきらり☆山口人物伝」が今年の第10巻で一区切りをつけるという。
▼さまざまな分野の郷土の先人を7人ずつ取り上げて冊子にしてきた。郷土史家などが“夢塾"”の塾長としてその人物のゆかりの地の子どもたちにどんな人だったかを語り、子どもたちが地域に残る足跡などを“取材”して何を学ぶべきかを考え、その結果をまとめている。
▼これまで取り上げられた周南関係の人物は、第1巻で明治の軍人で政治家の長岡外史▽第2巻で初代内閣総理大臣の伊藤博文、プロ野球の広島カープで活躍した津田恒美投手▽第4巻で詩人、まど・みちお▽第5巻で周南市粭島出身の実業家の石丸好助、写真家の林忠彦▽第7巻で女性の参政権獲得などに尽力した光市三井出身の社会運動家、高橋千代▽第9巻で“ベルリンの私設公使〟と呼ばれた光市光井出身の玉井喜作。
▼第10巻は徳山毛利家の出身で、全国で3番目の女学校を創設した毛利勅子が登場。萩生まれの宮廷建築家で、2009年に明治以降の建築では初の国宝に指定された迎賓館赤坂離宮などを建てた片山東熊の夢塾の塾長を徳山高専土木建築工学科の中川明子准教授が務めている。
▼この本で初めて存在を知った人物も少なくない。子どもだけでなく多くの県民に読んでほしい。もちろん取り上げてほしい人物も70人にとどまらない。いつか再開するか、市町などが受け継いでほしい事業だ。
(延安)
