コラム・エッセイ
高齢社会
翠流▼厚生労働省によると2025年には要介護高齢者の増加で介護職員が全国で33万7千人、山口県でも3,578人不足するという。また身元保証人がいない高齢者の入所を拒否する介護施設が施設全体の3割もあるそうだ。
▼先日から各病院の看護部長、看護師長を取材したが、看護師の人材確保の困難さも加わり、高齢者の増加は多くの病院で大きな課題。その中で、福祉分野の専門家と連携しながら入院から在宅医療への移行を円滑にする努力が続けられている。
▼そこでは資産状況や家族、本人の考え方、症状やどこまで自分でできるのかもそれぞれ違っているが、絡まり合った要因を解きほぐし、その一つ一つを丁寧に解決していくことが求められる。
▼高齢社会を支える人材確保策のために看護、介護職員として働きやすい職場環境の整備、待遇の改善、AI(人工知能)などを駆使した重労働の軽減などが各職場で進められている。
▼もう一つ、問題解決に有効な手段があるとすれば、より幅広い職種の専門家が関わることではないだろうか。先日、周南市の徳山中央病院で開かれた公開シンポジウム「多職種でいのちをささげる」では、自宅での看取りのために医師や病院の看護師、訪問看護の看護師、薬剤師、精神面を担当する僧侶が活動を報告した。
▼患者が住む住居の家主、不動産、住宅を改装すればリフォーム、移動を担当するタクシー業者、市職員や地域の民生委員、隣の住民までさまざまな職種、立場の人が関わることで、一人々々がよりその人らしい晩年を享受できるようにしたい。
(延安)
