コラム・エッセイ
春到来
翠流▼企業の「内部保留」が昨年12月末時点で417兆2895億円だという。ため込んだ資金を賃上げや投資に回すには不安があるためだろうが、好景気といわれながら特に地方では「実感がない」状態が続いている要因の一つと思われる。
▼春の嵐が吹き荒れて、全国的には死者も出る事態となったが、本格的な春ももうすぐ。周南でも光市の冠山総合公園の梅まつりは終わったが、梅はまだまだ見ごろが続く。下松市の笠戸島でも早咲きの桜として知られる河津桜の季節。そのほかの桜の便りも間もなく聞けそうだ。
▼この時季の楽しみが大判焼や焼き芋などをまだ寒さが少し残る屋外で食べること。周南市の徳山商店街でもあちこちに焼き芋、大判焼、たこ焼きや温かい飲み物の看板が出ている。今年は新徳山駅ビルの広々としたベランダでも、春の陽光を浴びながら食べたり飲んだりできる。
▼景気が良くなる目安の一つは個人消費の拡大。ここしばらくは中国人の爆買いに象徴される外国人観光客の増加が景気にもプラスに働いている。これに日本人の消費が加われば地方でも好況の「実感」が出てくるかもしれない。
▼大判焼きや焼き芋を食べる人が増えるだけで景気が良くなるわけではないが、それがお花見弁当になり、桜見物のツアーへと広がれば景気を押し上げることになる。
▼いきなり家族、職場旅行とはいかないが、春の訪れとともにこれまでと違うプチ体験に、まずは地元で取り組んでみていただきたい。
(延安)
