コラム・エッセイ
産業維新
翠流▼村岡嗣政知事は20日、記者会見して新年度予算案を説明した。その柱の1つが「新たな『3つの維新』の始動」。知事は1期目は「チャレンジプラン」を掲げて8割の活力指標で目標を達成し、これに替わる取り組みが「3つの維新」になる。
▼3つの維新は産業維新、大交流維新、生活維新とあるが、その産業維新に関する質疑応答で、知事は下松市の東洋鋼鈑のDNAチップを産学公金の取り組み事例として説明した。
▼DNAチップはがんの個別化医療に役立つ遺伝子解析キット。非鉄、樹脂の精密加工の同社の技術を生かし、医療分野に進出したもの。知事は、山口県は基礎資材型産業が活発だったが、ここには新しい分野への展開ができる大きな可能性があると話した。
▼医療関連、水素など環境・エネルギー関連に加え、2018年度からはバイオ関連産業の創出に向けた支援体制を構築するという。予算計上はいずれも実際に支援を受ける企業のめどが立っているからできること。第2、第3のDNAチップが生まれそうだ。
▼かつての県予算は大規模な施設や道路の建設が目玉で、あとは各市町村がどれだけ助成金を確保したかが関心の的だった。今は企業などを直接、支援して「活力を高める」ことを目指す。
▼大量得票で2回目の当選を果たした村岡知事がどのようなかじ取りをするのか、知事自身が認める県政最大の課題「人口減少」に歯止めをかけることができるのか、注目の4年間が始まった。
(延安)
