コラム・エッセイ
日本出身横綱誕生
翠流▼横綱、稀勢の里が誕生した。日本出身力士では1998年の若乃花以来。貴乃花が引退した2003年1月から14年間はハワイ出身の武蔵丸、モンゴル出身の朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜が横綱として各界を支えてきた。
▼モンゴルのほかにも外国出身力士の活躍が目立ち、八百長問題もあって一時は閉塞感さえ漂っていた土俵だが、今回の稀勢の里の昇進で雲が晴れた感じだ。
▼14年間は長かった。この間、政治では自民党中心から民主党へ、民主党から再び自民党へ政権交代し、平成の大合併も進んだ。東日本大震災もあった。
▼大相撲は日本の伝統文化の集積。地面を踏み固めるような取り組みの姿には神事の趣さえある。今回の横綱昇進を喜ぶファンや市民の姿からは新しい時代の到来への期待も伝わってくる。
▼競技人口は少ないかもしれないが、祭りなどで各地で相撲大会が開かれている。下松市の花岡八幡宮の子ども相撲大会は今も活発だし、周南市では以前、権現町の熊野神社の明治百年記念追祭記念碑の前で中学生の相撲大会が開かれていた。
▼地方巡業も大相撲の楽しみの一つ。周南市では2009年11月にキリンビバレッジ周南総合スポーツセンターで開催されたあと途絶えているが、この時は白鵬、朝青龍の二横綱の土俵入りや対戦が場内をわかせた。次の周南場所ではどんな対戦になるのか、新横綱誕生で楽しみが増えた。
(延安)
